2021年12月03日

栄える家と栄ない家の謎 (家が歴史郷土史の基本ー死者は家に生き続ける)

栄える家と栄ない家の謎

(家が歴史郷土史の基本ー死者は家に生き続ける)

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御家の旗がある



我が家の歴史


我が家を創りし者
我が父と姉と母
父はこの町に移り
苦労の末に一辺の土地を買う
その土地は悪しき土地なり
二階水害にあいぬ
その後姉と母が新しき家を建てる
その家は大きく心地良し
この家に父と母と姉との力の宿る
我はこの家を受け継ぎ住みぬ
この町の一角に住みつきぬ
後妻の母の子は我が家に受け入れられず
不幸なりしは我が家の暗黒となる
兄は遠く集団就職で静岡に去る
そして交通事故で40才で死ぬ
その不幸ゆえに一基の墓を建つ
この家に父と母と姉との力の宿る
この家に住み我は力を得る
一代にて栄はならじも
故郷の大地に根を張りし木のように
代々受け継がれて栄はありぬべし
故郷の冬の日にそのことを深く感じぬ
栄は一人にて一代にてならじも
代々の人の力ありて成りにしを・・・・

人間が一番関心があるのが自分の生れた家であり故郷でもある
聖書が大きな国の歴史ではない、そもそも家族の歴史なのである
神に選ばれた人の家族の歴史なのである
家という時、天皇家というのも家族の歴史でありそれが日本が歴史になっている
平家源氏も家のことである、家が王家を作り歴史となる、この辺だと相馬氏が支配者となり歴史を作ったとなる、それで「御家」という旗印がある
外国でもハウスブル家がヨ−ロッパの王となり支配者ともなったことでもわかる
徳川家が三百年江戸時代支配者となったのもそうである
歴史とは家の物語(ヒストリー)でもある
ただ私が家を意識するようになったのは家族が全部死んでからである、それで遅いが自分自身が家を継いだ者になったことを意識したからである
なぜなら自分一人しか家を継ぐ者が残らなかったからである

父親は葛尾村の出であり双葉町の昔は新山の酒屋で丁稚として働いていた
それで暖簾分けしてこの土地に住むようになったのである
だから相当に苦労した、貧乏でもあった、ただその時代はみんな貧乏だったのである
それで刺身を食べれるようになったが病気で食べたくないと言って死んだのである
戦後十年くらいで豊かになったときである
おそらくまともな教育も受けられず学校にも行かなかったから上の学校にあげろと言ったのも苦労したからだとなる
たいがい苦労した親は子供にそういうからである
そう言われても私は大学に行ったとしても勉強はしていなかった
何か無念に死ぬ人が多い、自分がかわいがられたのは50以上になって生まれた子供だったからだろう、でも兄は母は後妻であり5年間は一緒に育ったが後は実家で育てられた
そして集団就職して交通事故で40才で死んだのである
その責任が我が家にすべてあるとはならない、結婚した妻が不倫したとか何か兄自体にも問題がありそうなった、別にその時、集団就職した人も多いし全部が不幸にもなっていないからである

ともかく家にはいろいろな事情があり複雑になっている、だから他者の家がわかりにくいのである、自分の家にしてもわかりにくいのである
ただ確かなことはどうしてもその家が栄えるのは一代では無理である
何か栄えるという時、その前に積み重ねがあってそれを受け継ぎ栄えるとなる
ただ受け継ぐといっても受け継ぐ人が息子でも駄目な人だと栄ないのである
その人の親は両親とも正直なまれにみるいい人だったのである
でも息子がそんな親から生まれてとにかく駄目な男だったのである
そしてその孫の息子は自殺して死んだのである
今はその息子も死んで家は更地になる

いい両親から生まれてもその家が栄えるともならない、だから家を公式のように見れないのである、そもそもよほど深い関係でないと他者の家のことがわからないのである
ただ歴史が家から始まり家の物語(ストリーヒストリー)だったことは世界的に共通しているのである
相馬藩だと相馬氏という一族の歴史であり今も野馬追い祭りがあり相馬氏の殿様が出るから歴史が続いているのである

そして家の歴史というときまた田舎だと地方だと家と土地が密接に結びついている
なぜなら農業中心の社会では土地から実りを得るからそうなる
家と土地は切り離されずあった、ただ農業から工業社会に変化したとき家の重みも減少したとはなる
都会だと家とか土地とかでも何か一定の場所に根付くというのではなく一時的に住んでまた移り住むという感覚になっている、土地に定住するという感覚が希薄だからである

いづれしろ郷土史というとき特に個々の家の歴史が基本になる、でもこの家の歴史が事情がそれぞれ複雑でありわかりにくいのである
自分の家の歴史でも親戚の歴史でも複雑すぎるのである
それを語ると切りなくなる、母親の実家はやはり後妻が入ってきて複雑化したのである
そしてばらばらになった、一家の墓も二つに分かれたりした
そして不和分裂の家でありそれが影響して親戚関係は全部切れたとなる
どうししてそうなったのか?やはり後妻が入ってきて家が乱れたからだろう
それも仕方がないという事情もありそれが全部の原因なのか?それも良くわからないが
母親の実家は何か不和分裂の家でありそれでみんな死んでも遺された者も分裂して終わったとなる
家が乱れるということはそれは国が乱れることにもなる、なぜなら国は家の歴史でもあったからだ、だから天皇家が乱れると国家まで乱れるとなるのである
それで真子様の結婚問題が国家の問題にまでなっているのである

死者達の霊をかく敬い
その価値のわれらのうちに増しゆけば
誰か幽鬼と化す者あらむ
われらが精進と験し看破し
それを便りにあらゆる領域で
われらが君の同族と認めてくれ給え!

(ある古風な墓碑銘に寄せる歌詞ーハンス、カロッサ)

人間は死んでもそれで終わりではない、そのつづきがある、死者は確かに肉体は消失するでも何かそこに残すものがある、歴史的人物とか作品は歴史の中で語られつづける
だから死んでから百年後でも語られることは依然として死者は歴史の中で生きているのである、「その価値のわれらのうちに増しゆけば」ともなる
死んでから返ってその人の価値が増してゆくことがある
生前は価値を認められない人もいるからだ、そして逆に死者が幽鬼と化すことがある
これはまさにこの辺で起きた原発事故が証明した
空家だらけのゴーストタウンや村になった、そこにはもう人は住まず死者は活かされず
幽鬼が棲むようになったからである

死者は二回死んだとなる、一回は死んでもまだ町や村があったから受け継ぐ者があったが二回目の死は受け継ぐものがなくなり幽鬼の棲む町や村と化したのである
歴史は個々の家の歴史でも回りがあって全体があって故郷があり国があって成立っていたからである、ある土地の家が裕福だというときそれは回りの力でそうなったともなるからだ、それが原発事故でだいなしにされたのである
でも原発ができてこの辺で豊かになり財を築いた人もいるのである
でもそれは本当の栄ではなかったのである、だからそうして富を得たものは呪われた者ともなったのである、つまり子孫の繁栄をもたらさなかったのである
だからその子は親のことをいいとしないし語らないし忘れるとなる
歴史の中で受け継がれず価値を増さないのである
故郷を捨てて移り住んだ人は一から別な土地で歴史を刻むことになったからである
ただ金になればいいということで本当の豊かさはありえなかったともなる
そこに大きな落とし穴があったとなる