2015年10月23日

三井不動産の傾斜マンションはなぜ起きた (複雑に専門化して検査できなくなっている)


三井不動産の傾斜マンションはなぜ起きた

 
(複雑に専門化して検査できなくなっている)



建築業界に詳しい専門家は、工期重視の慣行や建設ラッシュなどが背景にあると指摘している。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG19H9F_Z11C15A0CC1000/

住宅ジャーナリストの榊淳司氏は「旭化成建材は、デベロッパーである三井不動産グループの下請けの立場になる。日本ではデベロッパーの命令は絶対なので、工期を守るため(旭化成建材の)現場監督は相当なプレッシャーを感じていたのかもしれない」
http://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/151017/lif15101720010017-n2.html



なぜ手抜きしたのか?手抜きしてコストをおさえるためなのか?その辺がはっきりしない
最近起きている事故の原因は韓国フェリー沈没でも明らかに無理してもうけようとして船を改造して沈没した。
鬼怒川の土手のソーラーパネルが原因で洪水になったというのはそれも土手を削って無理して設置した。
原発でもコストをおさえるために高い所に建てることが決まっていたが電源を下に置いたのでわざわざ土地をけずって低くした結果津波の被害にあってとりかえしのつかないことになった。

そして被害者もここで暮らした思い出とかその他いろいろあるから簡単に他に移れないというとき何かこの辺の原発事故で故郷に住めなくなった被害とにている。
それで精神的被害として賠償金が払われたのである。
今回の問題はもし工期重視とか関係しているとなるとコストをおさえるために手抜きしたのとも違う、でもそれも関係していたのかもしれない
ただ露骨にコスト削減ということでワイロを出したとかはない。
でもなんらかミスではなく故意のミスだったのだろう。
杭が支持層に到達しないということを知っていてもそうした。
それは何らか理由があってそうしたとなる
杭打ちの担当者だけが一人のミスでこうなったのだろう?

原発事故のことからこういうことを考えるようになった。
そしてなぜ事故が起きたかというとその事故の原因に共通性がある。
それはコストをおさえるということである。
そのコストをおさえることが安全を無視することになる

「上の方から工期内に仕事を終わらせろ、そうしないと次の仕事はないぞ」
「早くしろといっても杭打ちでも時間がかかる、どうして早くしろというのだ」
「いちいち理屈を言うな、早くやれと言ったら早くやれ」
「そんなに言うなら,ごまかす他ない、、、、これは簡単には見分けられないからな
責任は誰がとる、上の人だよ、俺たちも仕事もらえなくなったら終わりだ
上の命令には従わなければならないかな」

下請けとかは弱い立場にある。この世の中権力がもの言う社会である。
権力のないものは上に抗議もできないし、力もないのだから従うほかない
何か雇用する人雇用される方でも権力関係がある、ビジネスでも仕事をもらうためにいろいろと工作する、受注する方は弱い立場になる
だから官僚は国の莫大な予算を使うのだから上にたち受注する方はワイロを送ったりして不正が起きる。

つまりこの世の中権力関係でこうした不正から逃れられない。東電の権力は国並みであり政府も一体化していたから「安全神話」が作られた。
検察も一体化して作られたからそれに抵抗できるものはいない、東電でも下請けの数は多いしまたトヨタなどの下請けでも膨大な下請けがいる。
その人たちは仕事がもらえなければどうにもならないから弱い立場になり上の命令に従わなければならない
結局この世の中権力で上下関係が生まれそこに不正が生まれる
権力をもつものとはいろいろな所である。病院でもそこは権力関係があり権力をもつものに従うシステムである。だから医療ミスがあっても権力があるから一患者は弱い立場になり明らかにされない
マスコミでも権力をもっているから報道でもかたよる、マスコミ自体が会社の宣伝費で成り立っているのだからすでに公正は望めない、会社が宣伝費を払わなければ成り立たないからである。
要するにこの世の中は権力によってあらゆるものが支配されるシステムなのである。
その権力に公正さがあればいいが実際はないから問題が起きてくる
アメリカは強大な軍事力で権力を持っているが公正とはならない。
そういう国際関係でもそうだし政治でも宗教でもビジネスでもそうである。
宗教でも巨大な団体になると公正とは関係なく権力化して従わせることになる

民主主義はこの権力を抑制するために三権分立ができた。でも現実の社会では権力の公正はない。
今回の杭打ちの不正でもそうである。何か原因が明確でないにしろ有名な大企業が権力がありその権力故に問題が起きてくる。
そもそも下請けに権力故に過重な要求をすること自体が危険に通じていた。
それはブラック会社で過労死されたとか訴えがあったことでもわかる。
権力をもつものは横暴になる。権力で何でも通るということが怖いのである。
それが回り回って消費者が被害者になる。
それは東電でも同じだったのである。政府と一体化した巨大な権力をおさえることはできない、そして安全神話は作られた。
もし安全でないというと検察とか戦時中の特高のようなもので逮捕されることさえありえた。戦争に負けるとか言うと特高につかまった。「安全ではない」というとこの辺では暮らしにくくなった。
東電で働いている人が多かったから今でも東電のこと悪く言えないんだよなという人が多いからである。それだけ原発は地元に利益をもたらしていたからである。

なぜ人は権力をもちたいとなるのか、創価でも他の宗教団体でも左翼系だろうがあらゆる団体が権力をもちたいと活動しているのだ。
それは結局権力で得をしたい、権力によって今回の下請けのように従わさせられるのが嫌だからだとなる。その人たち公正さなど追及しない、なぜなら現実の社会で得している人は権力をもっている人たちであり公正を追及している人たちでないからである。
そういうことを肌で知っているからそうなる。なぜ権力のないものはこんなに苦しみ下位に落とされて悲しい思いをするのだと身をもって経験しているからそうなる

もう一つの問題はそうして会社が大きくなり下請け孫請けとかに回すと責任の所在がはっきりしなくなる。そして検査するにも複雑になっているから簡単に検査できないのであるそして結局官僚でも検査しようがない、原発でも保安員は検査できなかった
それは専門的だから複雑であり検査しようがないのである。
専門家しかわからないしまた今回はその専門家の間でさえ見抜けなかった。

西区の住友不動産のマンションの杭の打ち込み不良も何段階も検査、確認の課程があっても ひとつもまともに機能していないのが報告されてるからな。というか確認っていったって確認なんかろくにしてないだろ。

もう検査すること自体できないように複雑になっているのである。
だから吉田所長が電源喪失時に原子炉を冷やす1号機の非常用復水器(IC)の仕組みをよく理解していなかったというのもそうである。
吉田所長は外からだと原発のことを何でも知っていると思うだろう。
それが肝心なことを知らなかったのである。
ここでも大企業がかかわっても下請けとして旭化成が請け負うとしても旭化成でも大企業である。それでもチェック機能が働かなかったということはにている。
チェックしきれない、検査しきれないという問題が常に起きている
ドイツのVWの偽装問題でもそうだった。
たまたま検査されて発覚していたのでありコンピュターでソフトで偽装していた。
これも検査できないからそうなった。

そしてマンションを買った方が企業を訴える場合、立証責任がある。それは犯罪と同じである。立証責任を負うということは容易ではないから犯罪にあってもあきらめる人が多いのである。
これは医療ミスでもそうであり原発事故だって放射能のことなどわからないから追及しにくいのである。相手が東電とか政府と一体になっていればもう追及はできない
前の佐藤知事がプルサーマルで追及してもできない、それが原因で落選したとか言われるその後釜には渡辺構造の甥が原発推進派が知事になったと言われる
こうして権力で政治でもビジネスでも動くとき不正でもごまかせるとなる。
いちいち原発の内部のことなど小さいミスなど報告する必要がないとかごまかして報告しておけとかなりそれが大事故につながる
だから権力の対等性がないかぎり同じことは起きる、権力の対等性があるとき本当の民主主義が機能するとなる。
それはあらゆる面でそうなのである。報道でもマスコミがあまりにも権力をもったから公正でなくなっていた。
でもこの権力の公正さ対等性がどうして実現するかとなると最高にむずかしいだろう。
それはこの世ではほとんど不可能に近いとなってしまうのである。

posted by 天華 at 10:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事問題の深層
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