介護十年をふりかえる(2)
(愛なき世界はいくら文明が発達しても人間を幸福にはしない)
愛なき世界
ご飯を与える
その行為はただ相手の腹を満たしてやるだけなのか?
それは愛がともなっていた
母が子供に乳を与える
ご飯を与える
それは生命を維持させるためものなのか?
それは愛があってしている
ぺっトに餌をやるのもただ腹を満たしてやるだけなのか?
そこには愛があり与える
人間はパンのみに生きるにあらず
人は愛して愛されることを望む
ただ金を与え物を与え食物を与えることに満足しない
愛がないときいくら金も物を与えても相手も満たされない
病院では医者は高価な医療機器で患者をみる
看護師も体をみる
でもそこに愛が欠けているとどうなるのか?
患者はそのことに気づく
なぜ延命治療するのか?
そこに愛はなくただ人間を物ののようにみて
ただ延命を計っている
それが意味がないとはいえないにしても
その意味を見いだすのは医者や看護師ではない
愛ある家族のみがその延命に価値を与える
なぜなら家族は愛をもって接しているからである
医者や看護師の努力が無駄ではない
ただそこに愛が欠けている故に満たされない
それは母親が子供にたた食べ物を与えているのではない
乳を与えているのではない
そこに愛情がある故に子供は満たされる
もしその食事が貧しいものでも満たされるだろう
愛さえあれば・・・・・
機械が遂にはコンピュターが病気を判断する時代になる
でも機械にはコンピュターには愛がない
コンピュターには感情が生まれない
遂には医者も看護師も機械に変わる
しかし愛が人間には必要であり機械には代われない
科学技術がいくら発達しても
愛なき世界は荒野なのである。
貧しい時代には愛があったが豊かな時代には愛が欠ける
そのどちらが幸せだったのかもわからない
いくら豊になり科学技術が発達しても
愛なき世界は荒野なことは確かである。
貧しきも愛の手をもて与えらる物に価値あり思うべきかな
つくづく自分の介護の十年間の経験は何だったのか?
介護が終わったあとでそれぞれ考えることがあるだろう
介護は長い、十年といったら十年一昔になるから長い
今の時代は介護という仕事が増えたことは確かである。
家族でもそうだし介護士とかでも介護という仕事が課せられて増えたのである。
85才とか高齢化になるとどうしても最後は介護状態になる
女性だと90才頃から病気にならなくても弱り介護状態になる
ただ介護でも50代とかなると仕事の盛りのとき男性がやらせられるのは辛い
十年間も介護に時間を奪われることがいいのか、辛いとなる
自分の場合は特別親には良くしてもらったから当然だったともなる
でもふりかえると十年は長かったなと思う
だから終わってみると気がぬけたようになってしまった。
そしてこの辺ではいろいろなことがありすぎたのである。
津波だ原発事故だとかその他自分の一身上でもいろいろなことがありすぎたのである。
30年間はほぼ無事平穏であったのと比べるとあまりにも違いすぎたのである。
巨大な渦にまきこまれての渦からぬけだしたら白髪の老人になっていたとかなる
今の感覚はそんなふうになっている
今の時代は豊で便利でも何か肝心の愛が欠けている社会である。
病院でも設備は立派だし高価な機械があり医者も看護師がいたとしても何か無機質であるその病院という建物にも機械にもコンピュターにも医者にも看護師にも愛というのが感じられないのである。
結局人間はやがてロボットに看護され介護されるとかなったら嫌だろう
今だって人間は何かロボットのようになっているかもしれない
情や愛なき世界となっている、だから必ずしも豊になり便利になり長生きできてもそれが幸福になっているどうかは別問題である。
介護した体験では家族の場合だったら食べ物を出すにしてもそこには愛がありしている
それは家族でも母親が食べ物を与えるときやはりただ物を与えるだけではない、愛があるでももし子供にも金をやるから外で買っておいでとなったらどうなるのか?
そこには母親の愛情もなく育ち情なき人間になってゆくかもしれない
だから乳を子供に与えろというときこに子供と母親が愛情で結ばれるからだとなる
それは哺乳類が生まれたときからししている生命の営みなのである。
そういうものがなくなるときどうなってゆくのか?
何か子供の虐待とか動物でもありえないことが起きている
それは哺乳類という動物以下に人間がなってゆく、これだけ文明が発達してもそうした根源的なものを欠けてゆくとき文明というもの自体の疑問が生まれるのである。
いづれにしろ自分は今年の春は何か花見するのでも気乗りがしない
60年も一緒にいた家族が二人死んで気がぬけたようになってしまった。
タグ:愛
【福祉医療−老人問題(家族や親戚や墓のこと)の最新記事】
- 家の修復が依然として続く (水漏れ..
- 茅葺屋根の家は冬はあたたかく夏は涼しい ..
- 発達障害とは何か-50歳でも大きな子供で..
- 親の遺産を跡継ぐのが60過ぎては遅かった..
- 人間の性格の謎 (A型の大工さんと..
- 土地の大工さんに頼むリホームと外部の会社..
- 高齢化社会では老人の価値が問われる ..
- 家族だけでは介護でも障害者でも看ることは..
- 突然人は逢えなくなる、すぐ近くでも逢えな..
- 深刻な8050問題ー貧困化福祉の崩壊の恐..
- 精神障害者とは何なのか (そもそも..
- 愛は死んでも消えない (家には愛..
- 老人医療は総合診療が必要 (体の部..
- 愛とか慈悲が一番実行されにくい (..
- 金だけで解決しない人間の問題 (特..
- 大学がかかわり久山町の健康増進運動はなぜ..
- なぜ医療費が増えるのか、病院、医者に頼り..
- 全体的俯瞰的思考ができない現代文明社会 ..
- 田舎の孤独死の怪 (隣の人が死んで..
- それぞれの土地と家の物語 (歴史も..