常照寺を訪ねた「心に青雲」の都築詠一氏
(常照寺(光厳天皇),鞍馬山(義経),大原の幽居)
「心の青雲」の著者が求めるものは何なのか (鞍馬山に上り義経と一体化する)
遠きかな都を離れわびずまい庭の桜に夕日さしあわれ
戦乱を逃れて住みぬ山の寺花そここに散りしあわれも
天皇の悔いてここにそ死ににけりその跡あわれ夕桜かな
(大原)
大原の闇の深きに花そ散るここに逃れてはかなき夢かな
都より遠く離れて春の星きらめき清し流れひびきぬ
志高くもありて果てにけれ正しく清く秋の星光る
なぜあれほど都築氏は光厳天皇にひかれたのか?
南北朝の争いでは北朝に義があるとしていた
後醍醐天皇を批判していた,ただ南北朝は本当にわかりにくい。
ここで考察するのはそのことではない
京都の地理的位置なのである。自分は大原には行っているけど鞍馬山とか常照寺には行っていないけど大原に行った経験からすると京都の街からずいぶん遠かったなという記憶がある。京都でも街を離れて山の方に入ると奥深い,バスで二時間くらいかかったような気がする,それだけ離れているということである。
地理的感覚は何度も言っているが実際にその場に行かないと身につかない,遠いという感覚でも一回でもその場を踏めばわかる,自分は全国を隈なく旅しているからでは常照寺がどういう場所なのか?大原を想像してわかるとなる
常照寺はやはり大原のように京都の街から相当に離れた山奥である
そこに光厳天皇が隠棲した
ただ自分が行ったのは30年前とかそれより前であり記憶がおぼろになる
ただ一回行ったということで地理感覚が残っているのだ。
京都にはもうそれだけの間行っていないのである。
ただ歴史はやはり地理でありその場を踏むことで実感することがある
それで実際に都築氏は鞍馬山と常照寺に行って光厳天皇と義経を語ったのである。
京都の魅力は様々な歴史的なことがありそれが魅力になるがいろいろありすぎてわかりにくいのである。京都から離れたそうした山奥も歴史的人物が関係している
そういうことは地方ではあまりない,そういう歴史的人物を彼は語ることができる人物だった,自らもその時義経やアレキサンダーとか一体化していたのである。
もともと体力的に弱かったからその憧れが強かったともなる
まず京都を知ることは容易ではない,これだけもう京都に行っていないのだからイメージもできなくなる,最近は外人が多いから行きたくないこともある
自分が行ったときも修学旅行生が騒いで情緒を壊された,今はもっとひどい,日本は貧乏になり観光でもうけるというとき一方で必ずマイナスの面もでてくる
京都は古都らしくしんみりと歴史の場などを散策したいとかある
そういうこともうかなわない,だから自分は人のいない阿武隈高原の道を自転車で行った方がいいとなる
いづれにしろ京都にはいろいろな古跡がある,その魅力は歴史で作られたものであり
他では作れないのである。まさに千年の都だからである。
ただ光厳天皇に都築氏があれほど注目していた,そして昭和天皇のふがいなさ,節制のなさを辛辣に批判していたのである。
そういうふうな見方もあるのか教えられたのである。
やはり人間はそれぞれが独自の見方をするとき教えられる,刺激を受ける
何かパターン化した見方では真実は見えない
天皇が被災地にきてありがたいなとかテレビに写されてみる,でも帰ったら贅沢な暮らしにもどるだけだと批判していた
一方で光厳天皇は乞食までして己をふりかえり反省していたとほめていたのである。
ともかくいろいろな分野に独自の見解をもっていたのである。
それにしても介護で十年間ほとんど旅行をしていない,でも一回でも行ったところは記憶に残っているからこうしてふりかえりイメージできるのである。
問題はいかに旅の場合に五感で感じて記憶に残すかが大事になる
ただ大原は何かバスで行って遠いなというのが実感としてあった
やはりそうした実感が記憶として残される,ただあいまいでぼんやりな記憶になっているのである。
インターネットの便利なのはインターネット上で旅をたどることができることである。
常照寺の写真もでていてイメージできた,質素な寺だったのである。
なるほど光厳天皇にふさわしい寺だとインターネットからイメージできる
ただ地理的感覚は一回その場を踏むのと踏まないのでは相当に違う
大原に二時間くらいバスで行った記憶が残っているから常照寺もそういう奥深い場所だなとイメージしたのである。
でも本当に実感したいならそこまで行く必要があるのだ。
何かもう最近そうして旅する気がしないのである。
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