北海道の思い出短歌十首(原始的自然が残るから惹かれる)
北海道美し厳し一詩人命短く呪いつつ死す
開墾に挑むも成らず捨てられし家そちこに北海道かな
タンボボのまばゆく映えて草原や真昼間に鳴く雲雀のひびきけり
煙吐く十勝岳かなボプラの木丘にますぐに草萌えるかな
煙吐く樽前山に藪萱草放牧の牛たむろするかな
針葉樹厳粛にして北海道の大地の広く国を成すかも
トドマツの太くもあれな大雪山残れる雪や層雲峡見ゆ
北海道針葉樹林の黒々と打ちひびくかな原始の山見ゆ
沼一つ宗谷の果てや隠されて森の影深く陽の写し輝く
霧深く陽の輝くやこの辺りいづこやキタキツネの現れ消えぬ
霧流るえりも岬に菖蒲咲きその霧深く隠しけるかな
おらは反抗する
あくまで敵對する
まつ白な雪の中で
零下の寒氣の中で
このまま目をつむれるもんか
おら おららは
移住民(猪狩満直)
猪狩満直は四〇歳くらいで北海道の開墾に入り肺病で死んだ,絵も描いていたから相当に才能があった,でも厳しい開墾で病に倒れた,だからしきりにこうして呪っていたのである。
まず開墾となれば旅ではないのだから厳しいのである。
だから北海道にはそうして捨てられた家がそちこちにある
みんなが成功したわけではない,挫折した人も多いのである。
猪狩満直は北海道の厳しい自然と格闘して敗れ死んだのである。
北海道には本州と違うのはまだ原始的自然が残っている,それが北海道全体で感じる
北海道に入ると本州の空気まで違ってくるのである。
だから自分は十回も北海道をさまよい旅したのである。
その記憶もあいまいとなっているがこうして時々思い出して短歌と詩にしている
例えば福島県でも長野県でも県単位だと一つのものとして見れない,岐阜県の人とあったけど名古屋が岐阜県だと勘違いしていた,岐阜県はどういう地域なのかイメージできないのであてる。福島県でもそうである。ハマ,ナカ,アイヅで気候が違っているからである地形も違っていて一つの県としてイメージできない
北海道は広いのだけど一つの国としてイメージできる
そこはいろいろあるが一つの北海道として見る
そこには荒々しい原始的な自然を感じる,だから北海道に船で苫小牧から上陸したとき違った世界に来たとその時感じたのである。
旅の記憶をたどると宗谷岬に行く途中にカムイト沼がありここは本当に神秘的である。
原始の自然の沼である。こういう沼は本州では見れない,なぜか?
本州では人が住んですぐ近くに村でも町でも都会にもすぐ出るからである。
ここは町とか村でも離れていて家も少ないから自然のままなのである。
宗谷岬当たりは本当に人家もまばらだからである。
そこにはハクサンチドリとかの高山に咲く花も咲いていた
北海道には高山植物が寒いから咲いている,それが魅力的なのである
十勝岳は美瑛から見える,北海道には今も煙を吐いている山がある
樽前山もそうだった,だからここにも原始的なものを感じる
やはり北海道の魅力は北国の自然でありそれが厳粛なのである。
南国と北国でも自然が違っている,針葉樹林でありトドマツとかであり太いし荒々しいという感じになる,ドイツの黒い森とにているだろう。
そこは樅の木である。樅の木でも飯館村の奥に隠されていた樅の木には感動した
二本とかあったが太い樅の木だった,一般的に樅の木はあるがあのように太い樅の木は見ていない,同じ樅の木でもいろいろある,飯館村は森の村なのである。
この辺はまだ森がある,海から森へと通じる自然がある,ただ山はないのである。
こうして思い出す旅をしているのも介護が終わり余裕ができたからでもある
何か思い出すにしても時間と余裕が必要なのである。
介護しているとそういう余裕すらなくなっていた
冬はこうして思い出す記憶をたどる旅に向いているのだ
ストーブにあたたまり思い出す旅をしているのである。
ただ旅ももう何か終わったという感じにはなる
何か介護十年して消耗して疲れたのである。
だから旅する気にもならなくった,そのエネルギーもなくなったのかとなる
カムイト沼
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