家の力、土地の力、歴史の力
(グローバル化に対立するもの、ナショナルな力)
家には何か育むものがある
その家を建てその家を作った
両親がいて祖父母がいる
その人たちの苦労がしみこんでいる
その人たちの誇りが家にある
死んでもその人たちは生きむとす
先祖が両親がその家を支える
家には力がある
家には料理でもそれなりの味があった
土地土地には力がある
それは先祖が苦労しして作り上げたもの
土地土地にはその土地特有の味がある匂いがある
その風土の中で住んだ作られた味がある
国はそれぞれの力がある
その国土と風土に育まれた力がある
人間は今だけを生きているのではない
営々と受け継がれたものを生きる
歴史的存在でありそこに力の源がある
もしそういうものを無くすと力を失う
その国の力も喪失する
ナショナルとはネティブとはその風土と先祖に育まれたもの
貨幣で一様化平均化して計れないものの価値
人間の基盤はそこにあり力の源泉がそこにある
何か家族がみんな死んだ結果、死者のこと生きている時より考えるようになった
人間の根源的アイディンティティはやはり家族にあり土地にあるというとき故郷にもなるし大きくはその民族であり国にある
ただその家にしてもヨ−ロッパ的な家の感覚と日本人の家の感覚とかは違う
日本人だと言えと言う時、建物だけではない、人と一体化して分離していない
イエはハウスではない、ハウスとホームが一体化したものである
英語だとハウス〈建物〉とホーム(家族)は明確に分離している
ハウスには重みがない、ホームには重みがある、ホームとは建物の家のことではない
家族がいる場所とか自分のアイディンティティとなる場だともなる
それは遊牧民的な生活から生まれたともなる
遊牧民はハウスがない、一時的なテントだからである
でも農耕民族は家を建てることはその土地に定着して代々暮らすことでありそこに家の重みが生まれた
もともと人間は家族があって両親がいて生れ育つのだから家が基本的アイディンティティとして育つ、国家も実際は大きな有力な家が国家となった、まさに日本では国とは家なのである、ヨ−ロッパでもハウスブルク家とかロシアのロマノフ王朝とか家が基本にありその家が拡大したのが国家なのであり帝国にもなる
日本がでは平氏源氏でもそうである、その有力な家がどうして生まれたのかとなれば農業を基本にする生活だと土地から生まれたとなる
だからヨ−ロッパの貴族では大地主になっていることでもわかる
それは共通したものがあり封建国家とは土地を基礎にした社会だったからである
ナショナルなものとは何かとなればもともとは家であり地域的なものである
ネティブが起源である、ネティブランドなのである
生まれ育った土地のことになる、人間の生活はそうして世界共通なものが必ずある
なぜ近代に明治以降でも世界が第一次第二次世界大戦で何千万人もの人間が死んだのか?その原因は何だったのか?
それは民族主義があり民族が国家になり対立が激化したともなる
それで民族主義が否定されるようになった、ナチスとかが生まれたのはそのためだったというのもある
民族主義とはナショナリズムとは家から発している、家から発してその土地土地から発する人間の根源的な営みがあって生まれたものだから否定できない強いものがある
言葉でもそうでありもしネティブなものを否定すれば人間はどこにアイディンティティでを求めるのかとなるからだ
ただ家という時家族という時、その家だけを重んじるととなると他者の家とは対立的になり遂には争いとなる、それが国と国の争いに発展したともなる
なぜなら平氏と源氏の争いでもそうだからである、そこで天皇は日本人の大先祖だというとき天皇には姓はないのである、それは平氏に属すれば平氏の味方はなり公平でなくなるからそうなった、天皇は日本がを統べる者として公平な存在でなければならないからである
でも南北朝とか明治維新でも薩摩長州に味方したように公平というわけにはならなかったから熾烈な内戦となったのである
つまり家族とは他者の家族とは排他的になる
民族でもそうである、そのためにグロ−バル化とはそういう排他的なものをなくすためにイデオロギーとかをもちだした、フランス革命でもそうである
貴族の特権を家の特権を廃止するために「自由、平等、博愛」の思想をかかげたのであるそれは民族とか人種とか国家の制限を受けない、普遍的なものとして普及させるためである、宗教となるとまたキリスト教でありイスラム教であり対立するから実は博愛とはキリスト教的な愛とも違う、キリスト教を否定するところの博愛だとなる
今でいう人権主義だとなる、ヒューマニズム思想だとなる
グロ−バル化とは常に歴史的にあった、今だけではない人類が始まって以来あったともなる、それはより大きな共同体を目指す運動だからである
ローマ帝国でもそうだしそのために法によって平等に支配する、統治したとなる
そこに民族の優劣などで差別したら大きな共同体は作れないからである
近代に起きた共産主義でもそういう大きな共同体を目指すものとしての運動だった
なぜなら「万国の労働者よち、団結せよ」というときそうである
それはその国とか出自とか人種とか関係ない、万国の労働者ということしかないからである
それからアメリカでも民主主義とうときも様々な民族が移民してできた国なのだからそこにネティブなものナショナルなものは否定されて大きな共同体として成り立つ
そうなると一つのイデオロギーが必要になりアメリカが成立したとなる
そもそもキリスト教国家共同体とかでもイスラム共同体でもそうした民族の枠を越えたものとしてイデオロギーで大きな共同体を歴史的に形成してきたのである
ただ人間の根源的アイディンティティは家とか育った土地とか民族にある
これは否定できないほど強いものでありそれを否定することは自らのアイディンティティの喪失になり自己の存在の意味も喪失する
グロ−バル経済とは何なのか?
それはイスラム教であれキリスト教であれ仏教であれフランス革命の自由平等博愛の思想でもない、何かイデオロギーではない、かえってマルキシズム、共産主義イデオロギーだという人もいる
経済至上主義であり世界市場化でありそこには自由平等博愛があるようでない
過酷な経済原理市場の原理が成り立つだけである
世界市場化して巨万の富を得る人がいるが世界で数パ―セントの人たちが富を収奪する仕組みだとなる
共産主義には一応平等という思想はあったがこれも中国のように極端な格差社会となったように理想は実現していない
共産主義の失敗は何であったのか?
それは人間社会が形成された歴史を無視したためなのである
ある地域に金持ちがいたとして富裕な人がいたとしてその家がどうして富裕になったのかそれはそれなりにその家が努力したとか代々積み重ねたものがあり富裕になった、財産を築いたとなる、そしてその土地で富裕になったことは周りに影響してくる
やはりその富が回りに巡ってくる、その家だけに富はとどまらないからである
それは世界的に言える、ある国が富めば発展すれば隣の国に影響して隣の国も豊かになるそれはアジアで日本が最初豊かになったが韓国に中国にも波及したことでわかる
だから歴史的に富でも積み重ねられて作られてきたのだからそれを否定することは根源的人間の営みを否定することになるから問題なのであり成功しなかったのである
そもそも経済だけの世界市場化など成り立ち得ようがなかったのである
それは極一部のものに富が収奪されるシステムだった
だからアメリカでさえグロ−バル化の結果格差が天文学的になっている
数パーセントの者にアメリカの富は収奪されて後は貧困にあえぐようになったのである
それは共産主義の中国でも同じだったのである
それも富の収奪が共産党幹部によって行われたからである
平等も博愛もなにもない、ただ経済と市場の論理だけの非情な世界になったのである
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