高齢化社会の商売は芥川龍之介の羅生門の世界
(老人が食い物にされまたそれに罪悪感を感じない―変わらない人間のエゴ)
芥川龍之介(羅生門)
何か最近会った人は遺品整理会社の人が福島市から来たり近くでも家事手伝いとか老人の話し相手とかの家政婦斡旋の仕事をはじめた若い人がいる
銀行では金をもっている老人に必ず手数料でももうける投資信託を売りつける
もともと介護でも老人が増えてそのサービスが増えていた
地方ではそういう仕事が増えていた、若い人がそういう所で職を見つけていた
第一私の駅前が葬儀屋になっていることでもわかる
そこはもともと農協のスーパーだったことがある、それが葬儀屋になった
そさは死ぬ人が増えてゆくから商売になるからである
それが芥川龍之介の羅生門ににていると思った
羅生門には次々に死体が運ばれる、火葬にもされない、死体が捨てられる場所になっていた、そこで死人から髪の毛をぬいている老婆がいた
それで鬘を作るためだった、それを見ていた通りがかりの人がそれを見て嫌悪した
その老婆の言い訳はこの死人たちはあくどいことをしていた人たちだからかまわないと言ってしていた
そしたら通りがかりの人にその老婆の着ているものをはがされて裸にされた
こういう人間の醜い姿を芋粥とか蜘蛛の糸とかで小説にした
それを今になりなるほどと理解した
その描写はまさに現代の高齢化社会を表現していたのである
次々に死体が運ばれるという時まさに団塊の世代がそうなってゆく
それは自分でもそうである、そこで老人向きの商売が増えるのである
つまり人間の醜さは死体からも金目になるものでも役にたつものでもはぎとるのである
そういう輩が普通であり人間は生きている時からそうなのである
自治体が運営する火葬場からでる仏さんの残骨灰を、廃棄物業者の間で奪い合いになっています。この灰のなかには、人骨などと同時に金、銀、プラチナなどの貴金属も交じっているからです。
少し前まで、これらよごれビジネスは、金にはなるけれど多くが手を出さない嫌われるビジネスでした。それが、今では脚光を浴びるビジネスへと姿を変えています。
大きな目でみますと、現在のわが国は過去にため込んだ資金や資産などを、掘り返すビジネスが脚光を浴びています。想像している以上に、この国のパイは小さくなっている気がします。
このようにまさに羅生門と同じなのである、ナチスでもガス室で殺された人たちから死体から金歯をとったということがあるから世界でも共通している
人間の欲は世界共通なのである、宗教が違っても同じである
キリスト教徒がみんな聖人でもなんでもない、欲深い人たちだからカトリックでは免罪符などを売りつけたのもそのためである
つまり死者でも金儲けになる、それは一見供養しているようでも仏教でも日本では戒名商売とかある、それは免罪符ともにているのである
そんなことで何か成仏するわけでもないからだ
そもそも人間はどう人間を見ているのか?
人間にとって他者は何なのか?
他者は金でしかないのである、またその人をどうみているかというとただその人はどうでもいい、その人のもっている金と財産だけを見ているのである
その価値はわかるがその人が芸術家だとしてもそれを理解しないものには絵でも何の価値もないからである、その人の持っている価値が万人にわかるのは金であり財産である
家とか土地でも目をつけている、そういう自分もそうだから羅生門の老婆と同じなのである
老婆に髪の毛をぬかれた人たちもあくどい人たちでありそうされたもかまわないとかなるその老婆もまたそういっていたが身ぐるみはがれて裸にされた
「蜘蛛の糸」でも人を蹴落としてでも自分だけは助かろうと地獄から這い上がろうとしていた、つまり人間とはそういう醜いものだということを描写した作品なのである
それはシューペンハウエルの人間の醜さを哲学的に解説した生きんとする意志と認識する幸福を説いたのと同じである
人間の欲、エゴはこのように隠されているかそれを生々しく赤裸々にするときこうなる
現実そういう私も世界を経験した
金にむらがるだけであり自分自身が介護と病気で苦しんでいても関係ないのである
それは相手もまた金に追い詰められているから余計にそうなったのである
人間は人間の真実を見るべきである
それは自らも欲があり他者とは金と財産とからしか見ていないのだ
それがまず地獄を作りだすのである
人間はハエエナともにている、死体に群がるのである、金と財産に群がるのである
その醜さを嫌というほど今になって体験したのである
それでこの小説を理解したのである
この世はまさにこうした人間の欲の醜さが現れた地獄なのである
国と国の争いでも美名があるにしてもやはり利益が関係している
食うか食われるかとなる弱肉強食の世界での闘争だったともなる
人間は仮面をかぶっている動物と変わりないのである、それも善人のように見させるから偽善になるから悪質なのである、一皮むけば欲は共通にあり否定できない
そこに地獄が生まれるのである、だから死人から金目のものもをはぐということは戦国時代でも行われていた
死人などはどうでもいい、金目のもの残された髪の毛であれ金歯とかダイヤモンドとか金目のものにこそ価値があるということを如実に表現したのである
それは今の現実社会と同じであり人間の様相は時代が変わっても変わらないのである
こんなに科学が技術が発達した社会でも変わらないのである
そもそも高齢化社会で老人は早く死ねと毎日のように若い人が叫んでいる
老人の金は欲しいが財産は欲しいが早く死んでくれということである
それはあまりにも多すぎるからそうなるのである
そして人間のはかない欲を描写したのが「芋粥」である、食い意地というのもなくならない、それもなにか母がある仙台の有名な最中を食べてみたいといったときそうだった
そういう欲は誰にでもある、それも何かはかないものとして小説にしたのである
人間の欲というのはそれだけ別に古代からでも変わらないのである
そこでこの社会でもこれだけ科学技術社会になっても変わらない
その科学技術を利用して欲を満たそうとすることに変わったともなる
人間の欲とエゴは人間である限り消えないからである
この欲とエゴが消滅したとき天国が来るともなる、現実にはそうはならないのである
だから人間社会はイデオロギーがなんであれ変わることはない
資本主義だろうが社会主義だろうが変わらないことを証明された
ただ自らの欲を達成することになり極一部の人がその富を独占するのはそのためである
もし人間にそんなに欲がないなら分けているはずだからである
そして若い人たちを見ていると同じことの繰り返しをしている
同じような犯罪を犯している、ただ手口が変わったとかにすぎない
やはり欲があるからそういう問題が同じように起きているのである
結局芥川龍之介が何か人間のこうした欲とエゴに絶望して自殺したのかとなる
このことを私も身をもって経験した、こんなに人間は醜いものなのか?
ただ人間は実は他者は死体であり何も見えない、見えているのはその人が身につけている金目のものでありそれ以外ないのである
それは普通のことである、自分だって他者は何だろうとというときそういう眼で見る
つまり人間とは動物と変わりないのである
ただ動物の欲は単純だけど腹が満たされればいいのだが人間の欲は複雑だからこのように赤裸々に見えないだけなのである
善人のようにすら見えるからである、でも善人も一皮むけば同じ欲の塊りであるという話なのである
そもそも老人は見栄えも良くないから愛しずらい、なんでこいつ生きているんだという嫌悪感を普通にもつ、小説では具体的に死体だから悪臭を放っているからそっとするものとなるが老人だってもう死にかけると死体のようにすら見えるからもしれないからだ
親なら別だがとても他人である老人を愛すことはむずかしいと思う
ただ介護する人でも金をもらえるから仕方なくしているというのが多いだろう
それを批判はできない、それはみんな同じだからである
ただ人間はみんなこうして醜いものだということを知れば体験すればこの世は地獄に生きているということもわかる、だからこの世にいたくない去ること死ぬことがかえっていいことにもなるのである
この世の地獄にしがみついていること自体異常だともなってしまうからである
ただこの世には地獄があってもやはり天国を連想されるものがある
それは自然の美とかでありそれは天国をイメージさせるものであり救いなのである
ただ人間はその美の世界に住むのにふさわしくないとなるのである
たからこそこの世の欲は滅びるというとき世界は神によって滅ぼされるというとき欲が滅ぼされるのである、人間の欲は限りないからである
それを露骨にしたのが中国の歴史でもあった、それはあまりにも凄まじいものとしてあった、ただ世界共通として人間のは変わりないから同じことを繰り返しているのである
ただこうした商売は別に需要があるから成り立つのでありそれがこうした小説の世界のことではない、人間一般の醜さを表現したものである
だからここは誤解しないようにしてもらいたい、それはそれなりの仕事であり需要があるからである
でもなんか灰になったあとから金目の金属類を取り出すというとき気持ち悪いとはなるかもしれない
そこに死者の霊がついていたりする、何か人が身に着けていたものとか人が住んでいた家には人の霊がまたついているとかなる
だから何か気持ち悪くならないのかともなる、でせそれよりも利益が優先するということなのであるそれが人間社会なのである
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