八重桜(相馬市から日立木の街道帰るー田町は新しくしたが昔の情緒が失われた)
日立木(薬師堂ー町場橋)
猫柳に万寿菊さし供養する
八重桜影なす道や常の道
八重桜に山吹き咲くや季(とき)移る
八重桜に菜の花映ゆやなごむかな
八重桜心温む女とあれ
城跡や花散る後にたずねけり
小泉川渡る小橋や落椿
(日立木町場橋)
日永きや我が通り行く町場橋
町場橋薬師堂や夕桜
街道のなお行き来かな夕燕
こうもりの街道に飛ぶ日の長し
(塩嘗地蔵)
街の辻塩嘗め地蔵の古りにしを枝垂桜に行き交う人かな
宝暦の碑のある辻の地蔵かな枝垂桜や小橋渡りぬ
小泉川を渡って橋の右の袂、桜の木の下に塩嘗地蔵がある。塩嘗地蔵は、海から発見されたというのでこの名が付いた。
桜は散り八重桜の季節になった、八重桜に山吹が咲いているのも今の時期らしい
ただ今日も寒いから季節的には変である
八重桜は心温まる感覚になる、それは母のような感覚にもなる
この花は桜とは対象的である、桜は一時美しく咲いて散ってゆく、散るために咲いている感じになる、八重桜は心から温まるように咲くのである
どちらの花がいいというより違った性質の花なのである
桜が散った後に八重桜咲くのもふさわしい、一時の華やかな桜は散ってほのぼのとあたたかい八重桜が咲く、ほのぼのと心温まる花である
その花に山吹とか菜の花でも合う、花はなんでも調和するのである
人間は絶対に調和しない、それが不幸なのである、女性が二人いたらすでに調和しない
そういう中で自分が育ったから異常な家族で育ったから骨身にしみてわかっている
花は不思議に必ず生け花でも一緒にさせば調和している、そこに美を産みだすのである
猫柳と万寿菊を挿すとそれも合っている、万寿菊という名がいいのである
これは長く咲いているからだ
桜が散ったあとも何かしんみりと情緒感じる、桜は一時夢のように咲いてはかなく散って何もない、それが桜らしいとなる
相馬市で感じたことは城下町なのだが情緒がある所は小泉川の小さい橋を渡る塩嘗め地蔵がある辻である
そこの石碑に宝暦とあった、これは天明より前であり古い、日立木の薬師堂にも宝暦とあった、宝暦時代はかなり古い、馬頭観世音があったがこれはたいがい新しいのである
明治だと古く大正とか昭和でもある、戦前は馬を運搬でも農耕にも使っていたからであるこの馬頭観世音は江戸時代のものだと思う、年号は読めないが読む方法があるらしい
とにかく何かあそこが江戸時代らしい情緒を感じる
小さな川があり小さな橋がある、それを渡る、それは江戸でも時代劇で良く出てくる風景だからだ、そこちは必ず柳があり柳橋とか名がついている
それが江戸時代の情緒だったのである
そしてこれで感じたことは田町は新しくしたのはいいのだが古い情緒が失われたのであるこれもなんか変だった、新しい方がいいと普通は思う、自分もそう思っていたのである
でもこの塩嘗め地蔵に来ると昔にもどった感覚になる
そこに何か昔を伝えるものが残っているからそう感じたのである
新しくなった田町通りには昔を感じないからである
だから街作りというとき新しいものにするのはいいのだが情緒が失われることがあるなと見た
城だって新しい城は博物館のように見えるのである、実際に博物館になっている
だからそこに何か本当に昔の侍が暮らしていたという感覚が喪失しているのである
相馬市は城下町だというとき辻を曲がって細い路地とかあるからそれを感じる
城跡にはせ何もないにしてもやはり城があったとも意識する、でも石垣しかないからもう一つ城があったのかなとイメージできないことがある
でも一応城下町なのである、でも野馬追い祭の華やかさか比べると城跡は貧弱すぎるのである、だから外から来た人は何なのだろうと思う
あんなに華やかな行列の割には城跡は貧弱だからである
相馬市は城下町風の入母屋作りにして街を統一しているのはいいと思う
原町だと最近駅前のマルヤで十階建てのホテルを作る工事していたのには驚いた
それができると十階からだと海が見える、南相馬市立病院はこの辺で一番高い建物であり屋上から海が見えたからである
十階となると病院が五階くらいだから凄い高いなと見た
そんな高い建物はこの辺にはない、それが駅前にできると目立つと思った
相馬市は城下町の雰囲気を出すためにそうした高い建物はない入母屋作りにしている
だから相馬市と原町は違った街なのである
帰りは日立木の薬師堂の町場橋を渡り帰る、町場橋というのは何なのか?
町場なのか、何かそこが町になっていたのか?そういう名残がある
とにかく昔の街道には何かそうした情緒が残っているのだ
それは歴史が作り出したものなのである
浜街道は歴史の道だったからである、そこが六号線とかの道とは違っているのである
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