幻の国のコイン(童話)
その人は放浪者だった、どこから来たのかわからない、ある国に入った
どうも国境をすりぬけて入って来たらしい
そこで何か買うことになる
それでコインをだした
それを見た店の主人は言った
「これはどこの国のコインだよ」
「・・・の国だよ」
「ええ、そんな国がるのか、聞いたことがないな、このコインはここの国では通用しないこんなコインで売らないよ」
その放浪者はコインをもっていても何も買えなかった
その人はそもそもどこの国の人なのか、それも謎である
その人はどこの国でもない、宇宙人なのか?
そういう疑いもある人である
放浪者はまた別な国に行くことにした、なぜいろいろな国を回ることができた
それでどうしてかその国々のコインをもっていた
様々なコインがある、何かいろいろな国がある時代だったのかもしれない
しかしその人がどこの国の人か謎であった
世界放浪者とでもいえるのか、世界をぶらぶら気ままに回り歩く人となるのか?
その人はどこの国の人かわからないから宇宙人だということにもなる
はるかに宇宙のかなたから来たからである
そうし地球を気ままにぶらついいる
そしてどこの国の人かもわからない、ただ不思議なのは様々な国のコインをたくさん持っていたことである
それでその放浪者はいろいろな国のコインがあったが一つのコインの国がわからない
どうしても思い出せないのだ
「このコインはどこの国だったのだ、どうしても思い出せない、これは謎のコインだ
もしかして幻の国だったのか?」
そんな独り言を言ってその謎のコインを見ていた
「ただここにコインがあることは確かにこの国はあった、これが証拠なのだ」
コインはなぜかどこからでも発見される、砂漠からでも山の中の屋敷跡からで島からもも発見される、そこにコインを使った人がいて埋もれたのである
過去の遺跡からは必ずコインが発見される、古い時代のコインが発見される
コインは紀元前6世紀とか古い時代にすでに人間が使いはじめたからだ
とにかくコインは無数にあるのだ
地球はコインの国でもある
しかしその放浪者は宇宙人はお土産にそのコインをもって遠く去ってしまった
そして一つのコインはどこの国のものだったか謎である
幻の国だったのか、ただそのコインを宇宙から来たのか放浪者はにぎりしめている
もしその放浪者が宇宙人でなかったら地球人だったらそのコインがどこかに埋もれ残ることもあるだろう
でもその人は宇宙人だからそのコインはどこにも残らなかった
地球にあった謎の国のコイン、それは永遠に幻となり消えた
ただどこかの宇宙人がそのコインをもっている、そして宇宙人は地球を放浪したことをどこかの星で思い出しているのだ
ただその宇宙人が帰った星でぱコインは使っていなかった
それでその国の人にコインをみせた
「こんなものが地球人では大事なものなのか」
「そうだよ、コインがなっかたら何も買えない、これさえあれば何でも買える、どこにでも行ける、遠くに行っても困ることはない」「へえ、そんなものか、ただの金属のおもちゃのようにも思えるな、こんなもので物が買えた」
「地球ではこのコインが命より大事なものなんだよ、このコインのために命をかけて殺し合いまでしているんだよ」
「ええ、そんなに大事なものなのか、こんな金属がな、地球も変わった所だな」
その星にはコインはなかった、コインなしでどういう暮らしをしていたかはわからない
コインがない時代もあったから不思議とはならない
「このコインがあったので私は自由に旅できたんだよ、コインがなければ何も買うこともできないし死んでしまっただろう」
そこでその星の人は言う
「何か面白い国のようだ、地球には俺たちも行ってみたいな」
「地球は面白い所だよ、コインが金があればな、地球でコインなしでは一日も暮らせないよ」
こうして宇宙のどこかの星で放浪者は地球から持ち帰ったコインを手にとって地球を思い出している、その放浪者の宇宙人はまたそのコインをもって地球に来るかもしれない
ただその時は時代が変わりコインは通用しないかもしれない
「このコインは通用しない、いつの時代のコインだよ、ここは古銭を買いとる店じゃないよ、冗談でも悪い冗談だ、、さあ帰ってくれ」
こんなふうになっていたかもしれない、でもやっぱり地球は面白いからその放浪者はまた来てみたいと思っている、その星でぱ寿命は長い、ある意味で死というものもない星である、そうしてその放浪者は永遠にさまよっている
でも宇宙人だからどこの国の人でもない、その人の国は宇宙のかなたの星だからである