葉牡丹、寒烏、寒椿(田舎の冬の暮らし)
我が家の墓を守るや寒椿
心澄む朝清明の冬の空
寒鳥の鋭く一羽朝の空
寒烏図太く田舎に生きるかな
寒雲や電車を待ちぬ田舎駅
我が庭に葉牡丹植えて石の側花は咲かじも冬を耐えにき
葉牡丹のその色深く心しむ冬にしあれば花もなくして
田舎の冬は田舎らしくなる、冬ごもりとなくのもいい、都会では冬籠りもない、
常に騒々しく忙しく活動しかないのである
やはり冬は冬らしく休むということがいい
それが自然のリズムだからである、そういうことは農業の時代はあった
今は田舎すら騒々しいとなる、休む時期がない
冬田とかなると休んでいる田である
ところが海岸にある風力発電の風車は休むことがないのである
機械というのには休みがないのである
そこが人間とか自然と違うのである、それは非人間的になる
その機械にすべてを合わせると非人間化するのである
だから一見無駄なようでも非効率的なものでも人間には価値あることなのである
それで無人駅で何か電車を待つ時間が人間的なのである
電車を待っていると辺りの風景が心に映り季節を感じる
寒雲や電車を待ちぬ田舎駅
電車を待っていることが何かそこに人間味がでてくる、これが車だとそういうことがないのである、待つ時間がないからである、なるべく待たないということが現代に人間的なものをなくしているのである
効率ばかり追求することが非人間化させるのである
待っているという時、母親が子供を待っているとか誰かを待っている
親しい人を待っている、待つということはそこに期待感みたいなものか自ずとある
その待つ時間に何か人間的な情がはぐくまれているのである
これは鉄道だけではない、今はあらゆることにそうした人間的情などがなくしているのである、それで無人駅化するのもそのためなのである
人間のような非効率なものはいらないとなっている
これが実際は相当に危険なことなのである
墓守というのも一つの仕事なのだろう、親が死んだし私の家で残ったのは自分だけだからである、墓はすぐ近くにある、そのまわりに椿が咲いている
それは寒くなると今頃は寒椿になる、ただ今年はあたたかいから冬椿になっていた
寒烏というとき何かこれも図々しいというか図太い、何を食べているのかわからないが
烏は何でも食べている、雑食性である、だから図太く生きている
そういう人だと生きられるとなる、嫌がられる面もあるがあまり他人を気にしないのである、
ただ田舎の暗黒は田舎の人が人情にあついというのではない、かえって冷たい
それで田舎の人は不幸な家があるとその話題で盛り上がり楽しむとまでなっている
他人の不幸が本当に蜜の味になる
それだけ娯楽がないからそれが楽しみとなるというが別に今は娯楽はいろいろとある
「噂話ばっかし、噂話ばっかし。田舎には娯楽はないんだ、田舎には娯楽はないんだ。ただ悪口しかない」
事件後に山中から発見されたICレコーダーにこう吹き込んでいた保見は、広島拘置所で接見した私に、「村人に犬猫を殺された」といった噂話を繰り返し語った。
事実として保見が5人を殺したことは間違いない。しかし、噂が5人を殺したのか? この問いに対する答えは裁判では結局示されなかった。最高裁では『妄想性障害』という単語すら出てこない。いわば司法は動機を確立することを避けたのだ。
これも田舎の象徴的な事件だった、ただあそこは本当に昔の村であり山奥だから田舎でも違っている、田舎でも一万くらいでも都会化している所もあるからだ
そこは山奥であり極端化したのである
でも共通なことはある、何か他人の不幸が話題になりそれを語ることが楽しみになる
そこに田舎の負の面が露骨になるのである
私の場合だって介護とか病気で苦しんでも隣でも今は助け合うことがないのである
だから田舎と言っても今は昔と違うし昔も田舎の人間がいいとはならない
そもそも同じ人間であり人間の悪質性は変わらないのである
葉牡丹が今の季節にはあっている、私が買って庭に植えた
でも私の家の庭は土地が悪い、掘ったら石ころがでてきたとか土地が悪いから花が咲いてもつづけて咲かない、薔薇も今年は咲かない、肥料もやっていなかった
とにかく家事からなにから一人でできないのである
ただ葉牡丹と石はあっている、そして葉牡丹の紫の色が心にしみる
葉牡丹というのは花ではない、キャベツである、そういえばキャベツであり花は別に咲くらしい、葉牡丹はまさに葉なのである
でも冬の季節にあっているのである
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