冬日没る(大原の里)
変わらずに山脈区切り冬日没る
誰が参る大原の社冬の暮
枝ゆらし東風(こち)吹き山の道を行く
跡を継ぐ人のなきしと嘆き死す大原にきて冬のくれかな
太原に空家の形見と残りしも墓に入りし冬のくれかな
太原に冬の日没りぬここに住み死にし人を我が思ふかな
知りし人ここに集まり冬の庭石のいくつか変わらざるかな
阿武隈山脈があり冬陽が没してゆく、この阿武隈山脈に遮られる、区切られる
この地形は太古から変わらないのである
どうしても福島県の浜通りはこの阿武隈山脈にさえぎられるから福島県との一体感がないのである
この地形とは変えられないからである
いろいろなものが変わる、でも地形は基本的に変わらないのである
だから政治でも現代でも地政学がありそれは変わらないのである
山が平地になったりしないし海も陸地になったりしないからである
国とは区切るからきたとか言われる、岩手県の区堺(くざかい)とかそうである
・・・区とは区切られた一地域である
国もそうである、やはり日本だと山が多いから山で区切られた地域だとなる
盆地も多いからそこが小国とか一つの国になる
この山を平地にしたりできないからである
深野のユッサに休んでそこから大原に行く、そこに病院で知り合った大原の農家の人が住んでいた、その人は死んだ、家は空家となっている
息子は市街に住んでいる、それで後継ぐことで何か頼んでいた
でもそこは空家になったままである
その人の墓は森の中にあった、息子が墓参りには来ているだろう
でも息子夫婦はもう大原には住まない、その後放射能騒ぎあった
それて土地をもっていたからかなり補償金をもらったかもしれない、そこは放射線量高かったから避難区域に指定されたからである
今日は常磐高速の方に行き小山田の道を行くと東風(こち)が吹いて枯枝をゆらした
その時、春を感じる、そして津波に襲われて原発が爆発したのが3月11日なのである
この頃東風が海からこの辺では吹く、これが飯館村とかに放射性物質を運んだのが悲劇を生んだのである
もし一月とかだったらまだ北風西風であり被害が少なかった
なぜなら海側では放射線量が高くなかった、海に風で流されたからである
それで原発の煙突が見える請戸ですら0・5マイクロシーベルトだったのである
だから飯館村は悲劇だった、もう二三か月づれていればあんな被害にならなかったからである
とにかく春になっている、今年は暖冬でありあまり寒いということはなかった
でもここ二三日は寒かった
山側の枯木の枝に風が吹いた
枝は言った
「これは東風(こち)だよ」
「今頃になると吹くからな」
「もう梅も咲いているし春だよ」
「梅のにおってくるな」
こんな感じである、ここから童話になればいいがそれが書けないのが残念となる
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