春の日に鹿島区の古墳、新田川ユッサから大原による
ふるさとの古墳に根付く木冬深む
家の脇古墳いくつか春の山
春日さし石あたたかや五つほど
春日さし寄り合う人や石五つ
石五つ変わらずここに春の暮
春日さし老いゆくものや石五つ
春の雲ぽっかり浮きて昼の月
ふるさとの小径を行きて梅にほふ
広き庭いぬふぐり咲くも廃屋や遊ぶ子もなくさみしかりけり
大原に春田やあわれ知る人のここに眠るも残る廃屋
大原の暮らしを語る人のあれ廃屋淋し春の日暮れぬ
鹿島区は古墳の町とされる、古墳がやたらと多いのである
原町区は大きな桜井古墳だからそこがこの辺の中心だった
そこに二人が葬られた棺があるというときそれは同時代に葬られたのではない
二人の天皇が葬られた古墳があり時代的にずれている、時間差があって葬られたのである桜井古墳は大古墳だが鹿島区は小古墳がやたら多いから古墳の町とされる
その古墳に木がねづいているのも古墳の町らしいとはなる
歴史が継続しているという感覚になる、祖先がそこにいて継続しているという感覚にもなる
歴史は継続である、それが原発事故でふるさとの歴史は断たれる危機になった
他に移れば歴史の継続はなるなる、他ではまた一から歴史を作ることになるからだ
つまり移り住んだ人たちはこことは別な歴史を作ってゆくことになりここではその歴史の継続はなくなるのである、墓すらやがて子どもたちが移動した場所に移るからである
新田川ユッサによった、あそこの庭は貧弱でも一応庭である、庭に関心がある
石が好きであある、だから日本庭園のいいものを見たい感じたいとなるがこの辺にはない博物館でも庭がうまく作れていないのである
日本庭園がある旅館に泊まりたいともなるがそこは相当に高くなる
ただ泊まらないにしろいい庭を見たいとなるが見れないのである
ただあそこで風呂に入り休む場所としてはいい、石が五つというときそれは人間でもあるそしてそこに変わらず同じ場所にあるというとき落ち着くのである
というのは余りにもこの辺は変わりすぎたからである
それから年取ると変わることが苦手になる、変化に弱くなる
それで変わらない方がいいとなる、いつも親しい人が同じ人がいた方がいいともなる
それで心の安定がある、石五つつくらいありそれが仲間だともなる
ぽっかり春の雲が浮き昼の月もでていた
何か廃屋がある、その庭は広い、いぬふぐりも咲いたが人がいないので淋しい
そこで遊ぶ子でもいれば活きてくるがいないからそこが死んだ空間になる
何かそういう廃屋が増えてくる、日本で800万軒が廃屋化するというからそれは全国的なものである、第一原発避難区域になったところは廃屋だらけだからである
そこに残されたのは老人だけである、つまり極端な現象として限界集落になったのであるだからそういう老人を誰が世話するのだろうとなる、なぜなら子供の世代の人たちは補償金をもらって仙台市とか隣の市とかに移住して帰らないからである
大原の前田とうところに住んでいた人と南相馬市立病院に入院していてあった
その人は猫を飼っていてその猫を心配していたのである
子どもの世代は原町市街に移って住んでいて家だけがあった
そして死んで家は残ったが誰も住んでいないのである
墓も大原にありそこに眠っている、何か農村でも山村でも空洞化した
それは原発事故で余計にそうなったのである
春になれば春田になるのがでもそこで農業を受け継いで暮らす人は減った
だから子供は農業を受け継がないのである
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