雲の峰、晩夏、羊草,ソバナ(右田の津浪の跡ー川子の溜池)
津浪から十年過ぎて残っていた木の根っこ
他は当時の面影となるものはなくなった
高い防波堤になり松も全部なくなったからだ
右田浜から離れた家の庭
ここはそれなりに海から離れていたけど新しい家も近くに建ったが
ここは庭だけを記念のように残している
石は流されなかったのである
小山田への小径
川子の坂を上る脇の溜池
燕あまた飛びかい増えぬ晩夏かな
波の音海面光り朝の蝉
雲の峰頭上に高し見上げけり
雲の峰巨人の顔や真上かな
木の根っこ右田の浜になお残る十年過ぎしも津波の跡かな
この家の石に亀置く津波にて庭のみ残り今日も暮れゆく
燕飛び流れの早し鮎跳ねて朝一回り走り来るかも
この小径行く人もなし影なして夕べ涼しく蝶の舞いさる
溜池に羊草咲き影映し波紋ひそかにソバナあまた咲く
虫の声夜にかすかに我が母の台所にありその日の長しも
石を積む庭を作りし誇りかな病にあれど家にあるかな
時期的には晩夏である、今日は涼しいから助かる、夏の雲というのも出ていない
雲の峰というのはいい季語である
頭上に高く雲の峰がもくもくと見えたときそこに人間を見たともなる
神話の巨人が見上げる感じになった、それが真上にあったからだ
海の方では海老浜に蝉が鳴いていた、朝にひびく、そこは津波で村が流された
でも後ろに森があるから蝉が鳴いている、海面が朝の光りでまぶしい
右田の浜の海より離れた場所の家では庭だけが記念のように残っていた
いい石の庭だった、そこに亀が置いてあった
津浪から十年過ぎると何か津波を思い出すものもなくなるからここは記念なのだろうかとなる、津波で石すらかなり流された、ここでは石はそのままに残っていた
京は涼しいので川子の坂を上った、そこの小さな溜池によった
ソバナの花が咲いているから秋ではある、羊草がここには咲く
近くでもいい場所がある、小山田の方に出る小径はいい所である
ほとんど人が通らない、一日一人くらいとかなっている
そういう道が近くにあるといい、みんなコンクリートの道になったからである
とにかく暑くて原町に行くかと思ったら行けなかった
近くの知人の庭は大きな石が積まれたいい庭である、私は石に興味があるから石をながめるのである、その庭は石をまるで石垣のように積まれている
それは自慢になる、そして糖尿病で半年くらい入院していた
それが嫌で今は在宅で治療している、病院より在宅の方がいいし家で死にたいとなるのはやはり家には長く住んでいたしそこが城のようにもなっている
病院だと何か自慢するものがない、そこにいれば自分自身の存在感がある
この庭は私が苦労して作ったのだと言わなくても実感するからである
私の姉も常に家のことを自慢していたからである、家はやはり単なる箱ものではない
何か存在感を示すものであり精神的なものも付与されている
記憶の家ともなっているのである、家から離れた病院とかなるとそういう精神的なものが喪失する、ただあわれな病人となるだけである
ともかく夏も終わりに向かっている、やはり暑いと体に答える
涼しくなると頭も働くが暑いとぐったりして働かないのである
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