枯野の海老村(津波の跡に冬の満月光る)
大きな満月が出ている
まだ津波で残った死んだ木がある
この墓地は高いので残った
貨物船が三艘見えた
三本松が残った、この辺で古墳が発見された
はっきり見るにはクリック拡大
グーグルクロムでは見えない
人去りて玄関照らす冬の月
冬の月玄関閉ざしこもるのかな
屋根に雪月の照らして田舎町
庭広く石の配置や冬満月
石重く口を閉ざして冬の月
(海老村の跡)
海老村の跡は枯野や海に月
月光る枯野に海や海老の浜
月光る海老とは蝦夷や冬の海
月光る海老村の跡冬芒
枯木一本墓地に残りて海老の村
三本の松の残るや冬の月
(冬の海)
貨物船三艘行くや冬の月
浩々と満月昇る冬の海
浜通り枯野に月や沖に船
玄関の曇り硝子に映りたるや枯木にとまる一羽の雀
陽は没りて影の伸びにし枯野かな満月いでて歳は明けにき
夕方から海老浜の方に行った、そしたら夕陽は山際に没り満月がでてきた
新年の満月である、何か満月は縁起がいいというか平和を感じる
今年は波乱の年になりそうたが満月見たらそうでもないのかともみる
何か自然とか地球にもリズムがある、月もそうであり月に影響されて人間もあり地球もある
おそらく海老はエヒであり蝦夷(えぞ)なのである、海老というのはエビのことではない山の中にも海老という地名があるからだ、蝦夷が住んでいた場所だろう
海老村の断崖のある所から古墳が発見された
他にもいくちつか古墳が発見されているしそもそも海老村は相当に古い、その跡が発見されている、縄文時代から住んでいて集落があったのだ
その時右田村などは何もなかったのである、江戸時代から住んだ場所であり海老村は古墳が発見されたのだから古い場所なのである
それで慶長津浪とか貞観津波の言い伝えとか残っていなかったのかと調べようとしたがわからない、海老千軒とか言う人もいたから鎌倉時代なのか集落の跡とか発見されている
それだけ海老村はこの辺では古い場所なのである
津浪でその海老村は消失した、三四軒家は残ったが集落は消失した
その消失した跡は枯野になった、でもどういうわけか高台にあった墓地は残っている
この墓地の不思議は新地とかでも烏崎でも高台にあり津浪で流されなかったのである
それで意外と墓地は元のまま残っている
でも現実に村に生きていた人達は住んでいないのである、墓地が流されて家が流されなければ良かったとなるが墓地が残されて何になるのだろうと見た
そこに一本の死んだ枯木が残っていた、まるで津波の形見のように残っていた
もう十一年も過ぎるとだんだん記憶も薄れてゆく、でもあれだけの被害となるととても忘れるには相当時間がかかる
みちのくの海というとき客船は大平洋フェリーが行くが他は見えない、後は貨物が何艘か行くだけである、それで兵庫から来た人がここは船を行くのはまれですというとそれもいいと言っていた、瀬戸内海辺りの海とは全く違った海である
明石辺りだと頻繁に船が行き来しているからだ
浜通りは海から月が昇る、でも会津とか中通りでも山から月が昇る、太陽でも昇る
その感覚がわからないのである、つまりこれは住んでみないとわからないのである
毎日海から昇る太陽や月を見ているのとは相当に違った感覚になる
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