空家一千万軒になるーそこに刻まれた歴史
(一軒一軒が語る郷土の歴史)
空家なる大石二つ冬の暮
この家の庭は最近掃除した、でも屋根瓦は直していない
庭は家族が来て掃除したが屋根瓦は直すとなると金もかかる
そして直す職人でもまだたりない、それで放置されているのだろう
ただこうしてまだ持ち主がいて見ている人はいい
全く放置された空家は問題である
これは空家ではない、兜屋根であり養蚕していた家である
こういう家が田舎にはまだ多い
この屋根は明確に養蚕した家の造りである
何かこういうのは歴史的遺産ともなる家だとなる
ただここはまだ人が住んでいる、飯館村だと住んでいないこうした家が多い
空家となる庭の石
隣なる家は空家となりぬ
庭に大きなる石あり
礎となる石なれや
冬の日さして静か
洗濯物干す女あり
静粛な妻にあれ
街の一隅に十数年住む
今はなしもなお近くに住む
貸家なれども二十数年ここに住む
子供らここに育ち離れる
我が一人今庭に入り偲ぶ
塀にボケの花咲き
その花を手折り我が部屋にさしぬ
一つの家にそれぞれの歴史あり
隠されし処、空家の庭
堅く大きな石の組まれて庭あり
石のテーブルありて家族の憩う
そこに一人一人の顔も浮かばむ
ここにも人の営みありて歳月を刻む
また一つ空家の庭に大きな岩二つ
どっしりとありて動かず
ここに暮らせし人は誰やいづこに
冬の日に我が訪ねて偲ぶもあわれ
日本の空家が2000万軒に (空家の隠された庭の価値ー詩)
http://musubu.sblo.jp/article/189114900.html
今空家が大きな問題となっている、一千万軒が空家なるとか空家だらけになる
原発避難区域は空家だらけである、もう町が空家の町となっている
それで5000万近く誤って金を支給した若い人は空家バンクで移住した人だったのである
無職だとなっていた、何か空家利用でも良く利用されるとは限らない
こういう人も入ってくる、町では何とか空家を利用して町に住んでくれとなったそうなったのだろう、それもわかる、ともかくそれだけ空家が多いのである
これからますます空家が増えてくるのである
それで古民家を修復して活かそうとする人も出て来る
かんながらの道
https://www.caguya.com/kannagara/
ここではそうである、古い物を活かそうとしている、それは思想的にも共感する
この空家問題は実際は大きな現代の日本のテーマなのである
それは少子高齢化でもそうなった、後継ぎがいずその家を継ぐものもいなくなりそうなる墓仕舞いが言われるのも跡継がいなくなり墓を守る人がいなくなるからそうなる
どうしても原発避難区域になった浪江とか小高とか飯館村などは空家だらけでありそれが元のように回復するとは見えないのである、第一若い人が流出したからである
老人ばかり取り残されてそれで復興することはできない
だから空家問題は深刻なのである
例えば詩にしたように一つの家でもそれは地域の歴史を刻んでいる、郷土史にもなる
ただ江戸時代から続いているような家はそれ自体が地域の歴史となる
この辺だと野馬追いにでる家は江戸時代からつづいた家だからである
それは家が継続しているからそうなる
でも隣の家にしても二十数年貸家でもそこに住んでいたのである
ただ別にその家とは関係しない、話したこともわずかである
それでも子供がそこで育ちいつも見ていたのは庭である
大きな石がありそこで妻が洗濯物を干していた、その女性は控えめな女性で顔すらまともに見たこともないのである、だからほとんど交渉がなかった
でも確かにそこに二十数年住んでいたのである
ただ空家になっても近くに新しい家を建てたからである、もう遠くに行って放置している空家とは違っていた、今回の地震でも壊れたりしたが持ち主が修理した
でも放置されてある家もある、それはもうそこに住まない家だともみる
なぜなら東京に息子は住んで両親も死んだからである、するとこことはかかわりもなくなったからである、だからその家は金持ちでそれなりに立派なのだけど住む人がいないとなる、それで地震で壊れた所を直していないのである
ともかく空家化する日本、空洞化する日本ともなる、この辺だと津波で村自体が消失したそこは何も残っていない、空家は一応庭でも家でも残っているからこうして偲ぶことができるでも全部消えたら何も残らない、でもそこに一つの家でも刻んだ歳月がありそれを偲ぶということがある、それは家でも庭だけでも残っていると偲ぶとなる
それは城があったとかでも石垣があって偲ぶのと似ている、相馬藩の城があったとしても石垣しか残っていないから偲ぶとしてもむずかしいとなる
何か昔を偲ぶというとき何か残っていて偲ぶとなるからだ
その点ヨ−ロッパの歴史などは古いし2000年前でも石として残っているから歴史を偲ぶ
ローマの遺跡などがそうである、石は残るからである
ともかく津波であれ原発事故であれ避難して一つ一つの家の歴史でも失われたのがこの辺である、家があれば偲べるが取り壊された家もある
するともう他者から見れば何も偲べないとなる、何か空家でも家があるとここに家があって暮らしがあったのだと見る、でも家もなくなると偲ぶこともないのである
何か記念碑のように家が残っているともみる
家二愛着があるのはやはりそこで暮らした歳月がありただの箱とは違う、そこで暮らした家族の歳月がありそれで家に愛着が生まれるのである、だから老人は原発事故で避難しても故郷の家に帰りたいとなるのである、そこで暮らした歳月がそうさせるのである
やはり人間は歳月の重みというのがある、どこで長く暮らしたのか誰と長く暮らしたのかが重みとなる、なぜなら人間の生きる時間は短いからである
その中で親密になれる時間を持つ人は限られているのである
だから熟年離婚とかなると損だとなる、なぜならもう共に生きる時間が限られているからだ、そこで親密になる時間がもう限られているているからだ
つまり人間で意外と貴重なのは金があるにしても時間だとなっていたのである
誰と人生の時間を長く過ごすかということも大事になる
そしてその人も限られている、家族だったら四五人とかなるだろう、その他の人は親密になれない、それは人間は時間が限られているからである
だから何人もと親しくはなれない、その時間がないのである
そして人はたちまちこの世から消えるのである
いづれにしろ空家となると本当に淋しく感じる、そこでは庭の石でも人間化していたのである、人間の暮らしがあって石も一体化して活きていたことを感じる
それが自然のままだったらそうはならない、一旦人が住んだらそうなる
人の情が石にも樹にものりうつっていたともなる、だから物とは単なる物ではない
物が憑くとなり人間の心がのりうつったものにもなるのである
だから人が消えるとそこに残された物は余計に淋しいものとなるのである
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