家から考える理系と文系
(文系的なものも家に深くかかわる―土着的なものの必要性)
家は物理的存在でもある、物としてもある、だから私の家は前に店をしていてそこが広いのである、柱もなく広い、それで危険だと指摘された、それで怖いと思ったのはその上に自分が寝ているからである
だから今回の地震は本当に怖かった、ゆれが激しく身動きもできなかった
崩れるのかと思ったから怖かった、構造をみれば地震に弱いことがわかった
柱がなく壁もなくそこはただ広い空間になっている、それで支柱もないので危険である
そして50年とかすぎて古くなり痛んでいることもある
それで一部の壁がくずれ中にシロアリがいたのである、これもショックだった
床下を一時シロアリ駆除してもらった、それも結構な金がかかった
何か家は金がかかる代物なのである、増築したりもするし金がかかる
近くで新しい家でも壊したのはなぜか、やはり住んでいる内に子供などができたりして
新しく建て直したともみる、家は確実に家族でも子供が成長したりして変化して家も変えざるをえないのである
そして家というのは確かに物でありでもそれは構造物として物理的なものとしてみる
だから地震で耐震設計するときは物理的に揺れに強い強度をもつらようにする
でもまた湿気により家が地震に弱くなるというのも意外である
それは化学的作用だとなる、つまり耐震設計は構造物として物理であり湿気とかは科学なのである
そして家はそれでけではない、文系にかかわるものがまたある
それは家の物語を語る時それが歴史なのである、そこに家族の生活があり継続された生活がありそれは歴史になる、歴史となると何か大きなもの国の歴史とかみるが実際は家自体一番わかりやすい歴史なのである
それぞれの家に必ずその家の歴史がある、そこで生活した物語があるからだ
そして故郷というときその家は深く郷土と結びついているのである
それで現代は何でもチェーン店として商売を展開するが何か生前整理はそうした全国的なものになじまないと思った、なぜなら生前整理するにはその家族のことをある程度知らないとできないと思った、遺品を整理するにしてもつまらないものでも人生の思い出がそこにあり簡単に捨てられないからである
ところが地元の人でも簡単に邪魔だ価値ないとして捨てようとする
その人にとってはそれはゴミにすぎないのである、ここに大きな問題があった
もし宝石類とかであれば金になるとして投げたりしない、その整理をまかされた人もこれは金になるとして捨てないだろう、でも粗末なバッグとかあったらこんなもの捨てろとなる、でも私の姉は従軍看護婦で戦友だった女性が手作りした粗末な布のバッグを大事にしていたのである、それは戦地で生死を共にしたからこそであった
また自分の家の歴史を語ったがやはりそれぞれの家に思い入れが生まれる、だから原発事故でも老人は愛着があるから残ったのである
家とか土地に愛着ができていたからそうなる、そして人間が生きる時、貴重なのは時間なのである、誰とともにして生きるかということは誰とともに空間と時間を共有するかとなり故郷がそういう場所だから老人になると他所に移りにくいのである
本当に時間は消失する、空間は死んでも億年でも残る、でもそこに人間が生きる時間は短い、終わってみればあっという間だともなるからである
それで熟年離婚というのは損だとみる、なぜならもう新しく共に生きるという時間がないからである、時間はとりもどせないからである
ともかく家というのは物としてある、物理的化学的存在としてもある、でも物と心は一体となる、色心不二である、色は物であるでも人間の場合は物と心は一体化するのである
それが東洋的思想だともなる、この物を探求するのが理系であり科学者である
でも物と心を一体化するのが文系だともなる、だから確かに家は物として見れる、でもそこで家族が生活して歳月を重ねる、そのうちに家という物は構造物は心と一体化するのである
現代文明はあるゆるものが物化して心と分離しているのである、大都会のビルを見てもそれはもう人間の心とは何の関係もない、人間の心と一体化できないのである
たとえばフィレンツのアテネの学堂とかの絵でもそれは人間の精神と一体化したものなのである、大聖堂でもそうである、そこには精神性があり荘厳な森をかたどったものでありそこに深い祈りの場ともなったのである
現代ではそうした心が精神性が喪失しているのである、物と心は一体化しない分離してしまったのである、つまり理系的なもの科学的ものがおおってしまい心はないがしろにされた、それはあらゆる場所でそうなのである
もう人間は心のこもらない物に建築物に囲まれて病院でもそこで機械に囲まれて遂にロボットにでも看てもらうとまでなる、患者は番号で呼ばれてもうナチスのようにガス室にでも送られるという無機質な空間なのである、それで病院に入院して恐怖になったのである
私が家にこだわるのはそこが人間的な空間なのである、そこには物としてだけあるのではない、家族の生活がありそこでまた家族は生きているのである、祖先が家にはまだ存在しつづけるのである、例えば空家になり廃墟のようになってもそこには何か幽霊になっても家が離れないとも感じる、でも壊されてしまえば何も感じなくなるのである
家にはだから死んでも家に死者は生き続けてるとかなる
借りる部屋にしてもそこで自殺したりした人がいるとそこにその人が怨霊のようにすみつくなり怖いのである、家に霊がとりつくともなるのである
そして大きな問題は家はそもそも土着的な存在である、土地をもつことは土着的になる
これは借りている家だと相当に感覚的に違う、一時的にいる場所だとなるからだ
でも土地をもって家を持つと土着したことになる、その土地と結びつくのである
それで人間の仕事が土着的であるべきというとき果たして現代のようにあるゆるものが広域化してグロ−バル化することはこれも物と心の分離になる
第一地球の裏側から食料が入ってきてもそこで生産する人たちのことなど考えないだろうただ物にも作った人の心が入っているとしてそれを感じない、ただ値段だけ見ているだけである、物と心は完全に分離しているのである、そこでマルクスは人間疎外を言ったのである
だから何でもチェーン店化しているのがいいと思えないのである、ただそれも車社会とかなってそうなったともなるかもしれない、コンビニがそうだからである
それはもう土着的なものではない地元とは分離しているのである
なぜなら別に地元の人が買わなくても成り立つ商売だからである
でもそこには本当にコンビニでありコンビニーエントなものであり土着的なものはないのである、商売にはそういうことがあるにしても極端だとなる
物がない時代を物を求めて来たが今になると心を精神的なものを求める
家(もの)と心はは一体化しているから家は単なる物と見れないのである
そして家は土着的なものがあり土地とも一体化することがある
そして意外とこの土着的な志向というのが大事である、原発事故でもそもそも土着的ではない、その土地の生態系とかなど無視して建てられる、その土地の風土とか無視して建てられる、その時自然がしっぺ返しがある、そのために地震があり津浪があったとなる
また知床の観光船の事故でも同じだったのである、そこで風とか潮流とか自然とその土地の風土を熟知していないと観光でもできないものだったのである
つまり土着的でないとできないものだった、でも土地の漁師が観光船を操作していない
外から来た人が操作していて事故になったのである、土着的なものとして仕事していなかったからである
だからなんでも全国展開するチェーン店でできるのかとなるとできない、確かに有利な
面があるにしても生前整理となるとその土地であれ家族であれ深くかかわるからただ整理だけすればいいとかならないからである
ただ経営的には土着的なものとしては不利になりできなくなった、でもそこに大きなものが欠けることになった、それは土着的なものではないと補いないものだったのである
天皇の御製歌(おほみうた)一首
あをによし奈良の山なる黒木もち造れる室(やど)は座(ま)せども飽かぬかも
右は、聞かく「左大臣長屋王(ながやのおほきみ)の佐保の宅(いへ)に御在(いでま)せる肆宴(とよのあかり)の御製(おほみうた)なり」といへり。
奈良の山なる黒木もちということは土着的なことなのである、ただこの家は左大臣とかの家だからこそ立派だったともなる、おそらく庶民はこうではなかった、小屋のような家に住んでいたとなる、その後農民でもこのような家をもてるようになったのである
自分の家の歴史ー地震の後片付けで生前整理にもなった
タグ:物と心 自分の家の歴史 物は物語 地震で修理した家 生前整理の問題 物に宿る心 物が捨てられないのはなぜ 物への思い入れ 家と湿気 郷土史と家 心にかかわる仕事 相手は人間の仕事 心は無視される現代
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