2025年06月18日

イスラムの政教一致は民主主義より悪いと言えるのか 【民主主義には政権交代が必須ー絶対的権力は絶対に腐敗する】

イスラムの政教一致は民主主義より悪いと言えるのか
【民主主義には政権交代が必須ー絶対的権力は絶対に腐敗する】


政教分離が必要だというのなら、近代国家が良きモデルであり続け、それには政教分離が不可欠であり、そのことによってイスラムにもこのようなメリットがある、ということを政教分離を果たした側が目に見える形で示す必要がある。だが、今の私たちに、これが出来るだろうか。

イスラムは何故政教分離が難しいのか − 国家と宗教(追記 〜’17.2.9)

民主主義国家が常に批判されるし決していいものではない、民主主義には様々な問題があるし今それでアメリカが分裂し内戦になるとか苦しんでいる。民主主義の問題は大衆民主主義になりただ数がものいう制度になる。ポピュリズムやファシズムにもなった。その例がナチスである。ナチスはヒットラーは正式な選挙で選ばれたのである
なぜそうなったのか?そこに大衆民主主義の問題がある。悪い方に向くとそうした極端なことが起きる

例えばトランプ大統領が一番気にしているのは世論だという、その世論に敏感であり政策でも決める。ということは民主主義は常に多数の動向で決まる。数で決まる。それが問題あるにしろ数が多ければ選挙にも勝つしその多数者の指示で政治は動く
でもその多数が正しいこととはならない、でも票を多くとった方が勝ちでありそれで物事は決められてゆく
だから極端になれば数がすべてであり多数が指示すれば何でもできるとなる怖さがある
だからトランプ大統領が一見独裁者の王のようでも世論のことを一番気にしている。何故なら次の選挙では負けるとなるからである

民主主義の弱点はこうして何かすべて多数で決めらるるから不安定になる。その動向も変わるからである。
それで一貫した長期的視野で見た政策が実行できない、国家百年の計とかはむずかしい、その時々大衆の支持を得なければならないからである。議員にしても次の選挙で当選することが最も重要なことであり長い先のことを見て政策を決めることはしないできないのである。どうしても選挙があり選挙で勝つための短期的政策になる
その例が国民に一律2万円の給付するとかの政策である。つまり目の前の選挙に勝つために政策を決める
本当は消費税をなくすとか何か長期的視野で政策を実行しようとしても目の前の選挙に勝たねばならないからそうなる

ただ民主主義は選挙だけではない制度として三権分立があり行政だけではない司法もあり権力が議員だけにすべてあるわけではない。これは独裁を抑えるものとしての制度である。民主主義は常に政権交代があり成り立つ、それは権力を持つと必ず腐敗するからである。利権がありその利権が腐敗をうむからである。

権力は腐敗する、絶対的権力は絶対に腐敗する アクトン

つまり既得権者とな利権を得ることで腐敗する。それが防ぐために民主主義が生まれたともなる。権力を持つことはそれだけ人間を傲慢にするし権力の乱用が起こり危険になる。それでトランプ大統領の強引な手法は権力の乱用だと批判されるのである
でも大統領でも政党でも次の選挙で勝つとは限らない、そこで権力が失うと議員でもただの人になる

でもイスラムの宗教国家になると政権交代は簡単にできない、宗教指導者が権力を持つから宗教の権威は絶対だからである
神に逆らうのか仏に逆らうのかとか宗教的権威を持ち出してくるから権力一体化した政権は変えることができなくなる。
何にしろ完璧なものはない、別にイスラムの政教一致の政権でもいい点はある。だからすべてを否定はできないことは確かである。ただ民主主義にも思想がありそれは人間を性悪説で見ている。権力を持つとその人間は生来悪だから悪いことをするとみる
だから政権交代が必要だという思想である。
政教一致の政権にはそれはできない、聖なる権威と俗なる権力が一体化するである。だからカトリックが政治化して権力と一体化した時腐敗したとなる。

要するに政治の問題は権力を持つ者の暴走とか横暴をどうして抑制するかになる。それで三権分立ができたとなる。
そもそも政治と宗教が一体化することは矛盾する。宗教的救いとこの世で権力を持つことは矛盾する
釈迦でもなぜ王宮から出て一回の乞食僧になったのかとなる。キリストでも枕するところなしとしてあり何ら権力など持っていなかったし権力を持とうともしなかったのである。それを習えば権力を持つことは否定されるのである

また政治でも聖書でみどり子の治めさせよとなるのは子供は権力を志向しないからである。権力を持つことは人間の欲望を権力で実現することだからである。老子でも治めずして治めよというとき権力を否定する。それが理想だとなる
政治家とは権力を得たいということで議員に成りたいとなる。常に権力を得て支配者になり威張りたいとか利権を得たいとなる
つまりそれだけ権力の魅力が大きすぎるからそうなる。
民主主義の思想はその権力の魅力が大きいからこそそれを抑制する制度だとなる。でもそれもうまく機能しないから問題になる
要するにこの世に魅せられて天使がサタンになったというとき権力がそれだけ大きな魅力がありそうなったのである
宗教者でも堕落してサタンになることは歴史が証明している

だから民主主義は必ず政権交代が必要である。それがなくなれば民主主義は機能しない。日本では政権交代がないから自民党一党独裁が続くから問題になる。つまり絶対的権力となり腐敗するとなる。アメリカでは必ず民主党と共和党で定期的に政権交代がありそれで権力も移行するから一応民主主義が機能しているとはなる
いずれにしろイスラム国家が民主主義国家より悪いのかとなればそこには歴史的なものもありその社会が理解できないから簡単には言えない。でも権力(政治)と宗教が一体化することは矛盾してくる
確かなことはこの俗世で理想の政治は実現しない、神の国で神自ら治めるとき実現する
いくら制度を作っても理想の政治も国も作れないということである

民主主義は多数がすべてだから結局ナチスのようにファシズムになる危険がある。
また統制がきかず暴動になり無政府状態になりアメリカでは商店の略奪になる
何か規範は規制が多数の横暴により無視される。アナキー無政府状態にもなる危険がある
それが今アメリカで起きている。だから民主主義がイスラムの宗教国家よりいいのかとなればそうは言えない
でもまたイスラム国家の政教一致国家がいいとは言えない、ただ社会には何か規範が規律が必要である
それが宗教的戒めであり十戒が生まれた。それが多数がすべてとなれば規範も規律もモラルもないアナキーになる
その矛盾がアメリカで起きている。ただ民主主義にも思想があり権力の乱用とか一党独裁が権力の腐敗を生むから
政権交代が必要でありそのために選挙があるとなる。それがないと民主主義は機能しなくなることは確かである
日本では自民党一党独裁にもなっているから問題なのである

posted by 天華 at 21:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事問題の深層
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