

寒烏墓守なれや山の墓地
冬日さし古碑の並びて羽山かな
枯蔦や根渡神社の暮るるかな
樅の木に松向かい立つ高松の墓所を尋ねて冬深まりぬ
森閑と落葉に埋もる高松の墓地をたずぬは我が一人かな
分け入りし小野の細道冬深む枯木二本の影なし暮れぬ
冬のくれ小野の細道分けのぼり拓けし里を我が見ゆるかも



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小野町を山から展望する
日立木から相馬市の高松の墓地によった。八坂神社とあり江戸時代の念仏の碑があった。八坂神社は珍しいほうだろう。ここは古い墓地なのかよくわからない、江戸時代の墓が一つくらいあったようだが古い墓地ではないようだ。新しく作られた墓地なのかもしれない、この墓地は外から見えないからわかりにくい、隠された秘密の墓地なのである。その中に樅の木と松の木がありいかにも古そうなのだがそうでもない、むしろここから下りたところの墓地の方が古かった。
ここでは烏だけが鳴いていて墓守をしていた。そんな場所としてふさわしいのだ。
小野晴雪 分けのぼる小野の細道風さえて雪に晴れたるあけぼのの空
冬のくれ小野の細道分けのぼり開けし里を我が見ゆるかも
小野という領域は広い、小野町もあり地形的には山の傾斜地になっているからあっている。野とはまさに山の傾斜地でありそこから広がる平野なのである。こういう地形は日本には多いから野とつく地名も多い。途中の羽山神社がありここの碑も相当古い、天明(1781-1789)とたしかにあった。不思議なのは近くに丸森になるが天明山がある。この碑とも関係しているのかこの辺は修験道の山となっている。羽黒山もあるからだ。相馬の城の近くに小野がありこの山は丸森につづいている。山深い丸森へとつづく道である。ここからも丸森の方へ行ける山道があった。電動自転車なら行けるだろう。これは坂道に強いから坂の多い日本では相当役に立つ、山道も悪路も上るから凄い、こうして山道を行けるとさらに地理に詳しくなるからいい、相馬の城の背後にこれだけの山がある。相馬の城はこの山際に作られたのである。そして昔の道は小野を通っていた。相馬から東は田町方面は湿地帯だったからである。やはり実地に歩いてみると地形がわかりその土地がどのように発展していったかわかるのだ。

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