夕風にゆれる藤の花
藤の花が夕風にゆれる
ぶらんぶらんとゆれる
子供の頃のぶらんこのようにゆれる
その頃時間に追われていたか
時間を意識していたか
長い時間がそこにあった
夕日に影法師が伸びていた
そういう幸せな時は終わり
中学からは時間に追われる
勉強の時間に追われる
すべてが追われる時間になった
それからずっと追われない時間を生きた
自らあえてゆっくりと生きようとした
それでも今は回りから時間に追われる
もう人生も終わらむとしているのに
やはり時間に追われている
藤の花が夕風にゆれている
夕陽はゆったりと落ちてゆく
その時間が今は愛おしい
夕陽を惜しみ見送ろう
騒音と時間に追われる現代の生活
それが幸せな時を作っているのだろうか
なぜこんなにみんな忙しいのだ
みんな時間に追われ疲れている
石のように休んでいる人は一人もいない
ゆっくりその石に休んでいないさいと
言う人は今の時代にはいない
ああ 人生も終わろうとしているのに
人はただ時間に金に追われて疲れる
結局悪魔に追われ時は虚しく費やされる
神は急ぐ必要はない
神はなべて計らい備えてくれた
ただ人のみ勝手に急いでいるだけ