2010年06月11日

葉牡丹の花

hahabobohana.jpg


冬長く庭に耐えつつ葉牡丹も花の咲くかも目立たざりしも

葉牡丹は冬の庭にずっと耐えて咲いていた。それは花ではなかった。葉牡丹であった。夏になり花が咲いた不思議がある。葉が目立つから葉牡丹になったけど花は咲いたのである。
花より葉は立派だから葉牡丹であり花に注目はされない花だった。

一つの花を見るときこの葉牡丹は寒い冬の間を見ていないと見たことにはならない、冬は特別寒く長かった。そのときこの葉牡丹はじっと耐えて咲いていた。人間でも長い冬を生きた人がいるだろう。老人などはそうである。そしてあたたかい春がきて夏がきてようやく花が開く、ただこの葉牡丹は花とはいえ目立たない、葉牡丹の時もきれいなものではない、でも牡丹なら華やかに短く散ってすぐ終わりである。葉牡丹は長い冬でも花が咲かないときでも庭にあった。それが違っていた。時間の経過で身近なものは見ている。旅していると時間の経過のなかでモノを見ることができない、今のようなあわただしい時代はそうである。葉牡丹は他の花と比べて特殊であった。花はみな一時咲いて散ってゆくだけである。葉に注目したから長い命を保っていたのである。
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