夕蝉や興亡ありし田中城跡
七日盆我も年ふる墓掃除
空高く勢い良くも飛び来るあきつ(蜻蛉)一匹秋を告げるも
鹿島駅の近くにある田中城跡はそれなりの興亡があった。意外と駅から近い場所でありそこが湿地帯であり湿地帯が堀のようになり城があったのである。あの辺が湿地帯だったということは鉄道の線路から海に向かった地点は広範囲に湿地帯だったのである。一般的に常磐線でも海に向かっている地帯は湿地帯だったのである。
今年はともかく暑すぎる。今日も33度以上あった。結局家に一日中いるほかなかった。陽ざしが強いから出れないのだ。夕方になりかなり涼しくなった。それで田中城跡辺りで夕蝉の鳴く声を聞いたのである。七日盆のことは知らなかったがお盆の飾りつけをする時だという。丁度お盆を前にして墓掃除する時なのである。墓掃除は七日盆にするのが一番いいのである。お盆に掃除するのでは遅いのである。お盆にはみんなきれいになった墓参りをする時である。実家の墓と自分の家の墓の掃除を自分がした。墓掃除も一つの供養なのである。ただ墓掃除は身近に住んでいる人でないとできない、東京とか離れてしまうと掃除もできないから業者に頼むようになったりする。墓はやはり時々見て回り掃除する必要があるのだ。
お盆は何なのか?とかテレビで説明していたが仏教に由来していることはわかるが日本では日本的に風習化したのであり必ずしも仏教に由来しても仏教の行事とはいえなくなっている。要するにお盆は死者を年に一回手厚く供養して死者をみんなで偲ぶことなのである。だから悪い風習ではない、だから司会者が言っていたが土地土地によって違った風習があり親戚が墓の前に集まりどんな人がこの墓に埋まっているのか、その死者の履歴を語るという風習があるという。これはいい風習だなと思った。どういう人が埋まっているのかわからないから説明するのはいいことである。
実家の墓については何度も聞いていることがあるが不幸なのは実家の墓は前にも書いたが親戚もみんなばらばらになりもう互いに顔を会わすことがない、一人は確実にそうである。ただ墓参りはする。でも一緒に墓参りすることはないから墓に埋まっている人も悲しんでいるだろう。
先祖のたたりなどない、関係ないなどと言うがあの人は例外だと思った。どんなことしたって先祖の恨みを受けないことはありえないと思った。それほど非道な人だった。そんな人が身近にいたことのショックだった。
死者を愛せというがまず生者を愛さない人は死者も愛さない、生前に愛さない人は死んでもやはり愛さないのである。家族でもそうである。親でも生前に放置されているような人は死後も放置されて供養も手厚くはされないのである。それは親子のどっちが原因なのかわからない、でも生者を愛さないものが死者をあいすことはありえない?なぜなら死者を愛すといっても死者はどこにいるかもわからない、余計に愛すということが不確かな存在になっているからだ。死者を愛しても実際は一文の得にもならないからだ。だから死者を愛すことはなかなかむずかしいことである。
でも死者は全く何もないものかというとそうでもない、もしそうなら墓参りとか供養してもむなしいとなるだろう。やはり人間は生前でも死後でも誠実に対処することが大事なのである。死者に対しも誠実でありつづける。もちろん生前も誠実でない人は死後はその人が消えてしまうから余計に誠実であり得ることはむずかしくなるのだ。死者はいくら何もないと言っても死者を畏れることはやはり何か死んでもありつづけるものを意識するからそうなるのだ。祟りだと死者から恩恵を受けるとかいうのもそのためである。全く何もなくなってしまったらそんなことがありえないからだ。それは理屈を越えたものとしてあるからお盆の風習はつづいているのである。
ともかく早く涼しい秋が来てほしい、もう暑さにはうんざりだ。赤蜻蛉が一匹勢い良く飛んできたのは秋を告げるためだった。でもまだまだ暑さはつづくらしい、今度の暑さだけはまいった、これほどの暑さを経験したことはないだろう。秋が待ち遠しい、頭もぼ-とすると何かを書けなくなる。この夏はそうなっている人が多いだろう。熱中症でこれほど死者が出たと言うの前代未聞だったことでもいかに酷暑だったかわかる。
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