故郷の刈田の畦に残り咲く
野菊のあわれ日も暮れむ
この世は広き誰か棲む
冬の灯ともりぬ
誰か棲む貧しき家や
豊かなる時代にそぐわず
人は今貧しさに耐えざりき
人知れず貧に耐えて生きられじ
人は貧しく目立たず勤るは硬き
富と誉れを追い求む
欲望の炎は熱く燃えにき
金得ることのみぞ願いなり
人と人との信はなしも
ただ富める人のみ羨み
自らの貧しきに耐えざりき
みな貧しと思いば貧しからず
富むものと富まざるものの差
その差の大きければ人は苦しむ
今はより貧しさに耐ええざるかな
刈田の畦に残り咲く野菊を
我は愛しむも年は暮れなむ
2010年12月25日
年も暮れる冬の灯(詩)
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