東京から六号線は水戸街道だと車で行った人が言う
(江戸時代からの連続としての道)
車を運転する人は道が大事になるから道を覚える。東京から六号線とは言わず水戸街道だという、東京の人は六号線を行くとは言わない、水戸街道を行くというのは江戸時代の連続として道を意識している。六号線というと長いから一つの道として意識しにくい、例えば川で長い川になると一つの名称として意識しにくいから川にもいくつもの名前があったりする。浪江の請戸川や室原川とかなるのもそうである。請戸川は請戸地域から見てそうなづけた。川は上流から流れてくるのだから請戸川というのは普通はなじみにくい。
請戸となると港を意識するからてある。
あらたうと青葉若葉の日の光 芭蕉
まさにこういう幕府の威光の及ぶ地域だった。みちのくとなるとこれは江戸時代でも相当に辺境の地域だから奥の細道が生れた。ただ当時の距離感覚時間感覚が今は変わりすぎて理解しにくい。諺で遠くの親戚より近くの他人と言うけどこれは今だと嫁ぎ先が全国に散らばる。千葉県に妹が嫁いだとか聞いても千葉県ですか近いですとかなる。島根県だとかなると遠いですとかなる北海道でもそうである。でも全国的に嫁ぎ先は広がっている。
外国までも広がっっている。だから遠くの親戚とはそういう遠い地域を意識する。でも江戸時代は隣の村でも遠いのである。なぜならば歩いて移動しているのだからそれだけ遠いことになる。だから何かあっても緊急事態でもとても隣の村からでも歩いたら遠い,途中に坂道などがあると余計に一日かかりとかなる。鹿島から相馬市まででも歩いたら遠いのである。そういう距離の感覚があまりにも違いすぎるから昔をふりかえるとき必ず大きな錯覚をしているのだ。
陸前浜街道と言っても海が見える場所はまれだった。ただ浜吉田の駅まで津浪が来ていたのには驚いた。あそこが海が近いとは思わなかった。実際に写真で鉄道の線路の前が海になっていたのである。本当に浜吉田だったのである。鉄道でも海が見えるのは新地の所でありそれもわずかしか見えないから海を意識しなかったのである。山下駅もあんなに海が近いとは意識しなかった。海はもっとずっと遠いと思っていたのである。山元町のの水田が砂土が多いのは海岸の砂丘地帯のためであると書いてある本があった。あの辺はやはり砂ということは海が迫っていて海岸の砂地だったのである。だから被害が大きかった。
ただこの辺でも海から三キロ地点くらいまで津浪が来た。これだけは本当に驚いた。
旅するにしてももう関東地域は都市化が激しいからとても昔を偲ぶことはむずかしい。
イワキからでも水戸に通じているという感覚が湧いてこない、
棚倉町には奥州一ノ宮を称する馬場都々古別神社と八槻都々古別神社の2社があり、両社とも日本武尊や坂上田村麻呂が関与し延喜式神名帳に記載されている式内社です
棚倉町のこの古い神社から水戸の方に昔の街道が通じていてこちらの方が何か水戸を意識したのである。福島県では棚倉は意外と意識されにくくなっている。東北線や常磐線や主要道路からもずれているからそうなった。ある意味で地理的に忘れられたスポットととなっている。エアボケットのようになっているのだ。ただ古代の道は棚倉を通っていたということである。まず歴史か地理だという時、この地理の感覚は地図を見てもわからないのだ。立体地図を見ようがとてもわかるものではない、福島県にしても広大であり地図見ただけではわからないのである。地理がわからないことがやはり誤解を生むのである。
水郡線は一回だけ乗ったけどこれもかなり距離があった。止まる駅も多かった。一回だけだから記憶があまりない。やはり自転車で行った方が記憶に残っている。
都々古別(つつこわけ)神社の古りて水戸へ行く街道見つつ秋の日暮れぬ
現代は車などだと昔を偲ぶこともむずかしいだろう。確かに遠くまでは行けるのだが距離感覚が全く違ったものとなってしまっているからだ。宿場なども車では意識しにくいのである。その点、自分は自転車で相当に旅したから記憶に残っているものがあった。鉄道の旅でも記憶にのこりにくいのである。要するに現代は旅というものが消えた時代なのである。ただ早く目的地に移動するだけになってしまっているのだ。旅はどうしても道を延々とたどることにあったからである。
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