仙台に約一年ぶりに来る
(浮世絵展を見てバスで帰る-阿武隈川の短歌)
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阿武隈の川面に写る冬の雲
冬の雲津波の爪痕消えぬかも
冬の浪荒く打ちつけ津波跡駅舎いくつか消えてなしかも
街の灯の連なりともり仙台に久しく来じも今日我が歩みぬ
仙台の街の灯ともりなお冬やコートを着つつ歩む人かな
これは縮小したものです
これを拡大して見てください
やはり大きい写真でないと見栄えしないものがあります
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直通のバスで仙台に行く、途中新地とかは駅舎が津波で消えて荒い浪かしぶきをあげて打ちつけている。東部高速道路に出ると高いので眺めがいい、必ず阿武隈川などが見える。河口になるので広くゆったりと流れているのは外国の川を見るようである。
こういうふうに大きな川を見れないのが日本である。
阿武隈川というときそこには歌枕となった川でもあり阿武隈川についての古歌を知ると
また見方が違ってくるだろう。
阿武隈に霧立ちくもり明けぬとも君をばやらじ待てばすべなし(「古今集」)
よとともに阿武隈川の遠ければ底なる影を見ぬぞわびしき(「後撰集」)
行末に阿武隈川のなかりせばいかにかせまし今日の別れを(高階経重「新古今集」)
秋の夜の月はのどかに宿るとも阿武隈川に心とまるな(藤原実清)
思ひかねつまどふ千鳥風さむみ阿武隈川の名をやたづぬる(定家)
阿武隈川せやはり地理的に一つの境である。川は境にもなる。だから阿武隈川はみちのくの一つの境になる。特に亘理から岩沼にわたるところは境である。
底なる影とはなにか?確かに河口の方になると広いからそうした影が写しやすい、
冬の雲が今回は写っていた。つまり阿武隈川は大きいし底が深いということで影も写りやすいからこれはもしかしたら想像でもないかもしれな、ただ京都の人が歌ったのは実際に訪れたより想像で歌ったのが多いからわからない。
ただこれは想像にしても阿武隈川の特徴をとらえているのだ。
古歌を鑑賞するには相当な歴史的背景がありまた深いものがあるからなかなか鑑賞するのがねずかしい。
ただ阿武隈川にしても長い川だからどの辺を歌ったのかもわかりにくい。
みちのくに住んでいるものとしては相馬からだと必ず亘理で阿武隈川を渡るから一つの境意識がつちかわれる。
現在の「あぶくま」の地名は、平安時代の文献に「あふくま」と呼ばれていました。『三代実録』貞観5年(865年)の項で「阿福麻水神(あふくまかわのかみ)」が出てきます。この神は『延喜式』(912年)の陸奥国亘理(わたり)郡に出てくる、あぶくま川河口の「安福河伯(あふくかはく)」神社と考えられています。『延喜式』の「安福(あふく)」は、本来は「安福麻(あふくま)」であったろうと『大日本地名辞典』を編集した吉田東伍は言います。また「河伯」は『和名抄』に「かわのかみ」と記されいます。したがって「安福麻河伯」神社は9世紀には「あふくまかわのかみ」と呼ばれたと考えられます。仙台藩の『封内風土記』によれば地方民がこの神を「阿武隈河大明神」と呼び、昔は「阿武隈川神社」と呼んだと記しています。
逢隈(あふくま→おおくま)となっていて駅もできた。そこに実際に逢隈という地名が残っている。やはりここが名前の発祥地だとすると川を渡る場所としての名だったのか?
大きい川はわたるのに難儀したから逢うと別れるとかがテーマになりやすいのだ。
仙台で浮世絵展をやっていた。北斎の浮世絵を現代的手法でよりきれいしにした。
赤富士が暁に染まるのがリアルな絵があった。普通は何かくすんでいるのだ。
ただ富士の迫力は自分の眼で実際に見ない限り感動しない。
ソニーのRX200は夕方とか夜景がきれいにとれる。写真の魅力がこれでました。
こんなふうにきれいにプロ級にとれていることに感動した。
仙台にはやはり一カ月一回くらいは来る必要がある。
やはり展覧会でも文化であり得るものがある。
インターネットやテレビの画面だけからは得られないものがあるのだ。
音楽でも生演奏を聞かないと音楽はわからないというのは確かである。
ただ最近7年間は介護に追われそうした時間の余裕がなくなっていたのである。
現実に水道管が壊れ大量の水漏れがしていたと連絡があった。
子供を家に置いて火事になったとかハチンコして遊んでいて車の中で子供が死んだとか
何か家族でも家を留守にして留守番がいないと問題が起きる。
そういうことかつづいたのがこの7年間でありまたつづいているのである。
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